実践編・応用編

キャリアコンサルタント養成講座4 I テクノファ

投稿日:2020年2月25日 更新日:

テクノファキャリコン養成講座を修了してから、私は毎日多くの相談を受けていますが、その中から1つ事例を紹介したいと思います。

会社内で仕事をする中で、辛いことは日々誰でもありますが、人間関係がうまくいかないことは、この上ない苦痛になります。

相談者は、40歳代の女性社員Aさん、物流会社のその職場は、新任の所長(50歳代男性)を筆頭に、男性2名(30歳代と40歳代)の4人の小さな営業所です。

所長は、打合わせや会議等でよく不在することが多く、相談者のAさんと2人の男性が日々の業務を主に担っていました。彼女は、経理を担当しており、また電話応対もこなしていました。

相談内容は、所長との人間関係がうまくいかないことであります。所長は、いわゆる頭脳明晰で有名進学校から国立大学を卒業しています。ただ、自身の能力を少し鼻にかけるところがあるようで、彼女に言わせると私を小ばかにしているとのことです。

具体的には、所長から「こんなことも、経理担当の貴方は分からなのか」などと、たびたび言われました。また、ある日こんな出来事もあったようです。

所長:「Aさん、この売上週報の数字をグラフにしてくれませんか。」

A:「いつからですか?」

所長:「今年4月からお願いします。」

Aさんは、4月から先月9月までの6か月分の売上データを月々6枚のグラフにして所長に持って行きました。

所長:「週報と言っただろう、なんで勝手に月報にしてしまうんだ。俺が知りたいのは毎週の動きなんだ、競争相手に食い込まれていることは前も言っただろう。そんなことも分からないのか。だからいつまでも貰い手がいないんだ。」

Aさんは、慣れないグラフ化の作業をなんとかこなして、やり甲斐を感じていましたので、こんなに怒られるとは・・・驚くと同時に、自分が聞き間違えたのかと思い、すみません、と謝るしかありませんでした。しかし、少したってから心の中から怒りがこみ上げ、その日は午後半日休暇を取りました。特に最後に、「だからいつまでも貰い手がいないんだ」の声がずーっと頭に残り、翌日は有休を取りました。

翌週、思い余って所長のいないとき男性社員に相談しましたが、・・・・

男性社員は、先週横にいて話を聞いていたのに他人事のような対応で、全く話を聴いてくれません。

日頃から、所長は男性社員には話してる内容を彼女には話してくれないということで、彼女本人にしてみると、自分だけ疎外されていると感じていたようです。

キャリアコンサルタントの立場で、相談者Aさんには次のようなアドバイスを行ないました。

1つ目は、まず所長に時間を取ってもらい(できれば数回)、今の自分の気持ちを思い切って率直に話してみる。

2つ目は、それでも所長の態度が変わらない場合、本社の人事担当者に相談する。

いずれにしろ、重要なことは自分の気持ちを自分の胸にだけ納めないで、誰かに自分の気持ちを伝え分かってもらうことです。このような事例は、あちらこちらの現場でおこっていることかもしれません。他人は、たった4人の事業所だから、みんなで気持ちを一つにして仲良くやればいいのにと言うかもしれません。

100人~200人位規模の事業所になると、1人や2人位嫌な人がいても、無視して仕事ができるでしょう。しかし4人の少人数だからこそ、その中の1人の人とうまく向き合えないと、気持ちよく毎日の仕事ができなくなってきます。

また、彼女にとって、ついていなかったことは、その事業所に他の女性がいなかったことです。女性同士で、色々と会話することで、いやなことも払拭できたかもしれません。

その相談者が現在その事業所で、仕事を続けているかは定かではないですが、例え転勤したとしても何とか同じ会社で仕事を続けていることを祈りたい気持ちでいます。(M.H)

(完)M.H

-実践編・応用編

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