実践編・応用編

キャリアコンサルタント実践の要領 95 | テクノファ

投稿日:

このコーナーは、テクノファのキャリコンサルタント養成講座を卒業しキャリコンサルタントとして活躍している「キャリコンサルタント」からの近況や情報などを発信いたします。今回はS.Sさんからの発信です。

「人生の午後」~ 再構築に向けて ~
今年も半分が過ぎてしまった。なんというか・・時間の感覚がおかしい。

「あはは、もう50歳になってしまったねえ・・どうすんだよ」と同年齢の友人と笑っていたのが昨日のことのようだが、いつの間に10年近い歳月が流れてしまっている。なんと早いことか・・どうやら、年齢を重ねるほどに時間感覚がどんどん短くなってゆくものらしい。

小学校の6年間は、とっても長かった。

中学の3年間も、それなりに長く感じた。

高校時代は、たった3年間の時間の中にたくさんの思い出が詰まっている。

大学時代も変化に富んだエキサイティングな毎日だった。

バカなことばかりしていたが、けっこう時間に余裕があったように思う。

しかし、三十路を過ぎ、なんとなく「ああ、もう若くないんだ・・」と感じ始めてからというもの、時間の経過に対する感覚のズレは歳を追うごとに大きくなっていくようだ。きっと、定年を迎える頃には頭髪が薄くなり、頬が垂れ下がり、近くのものが見えにくくなることだろう。

そして、その頃から近所の子どもたちには「おじいちゃん」と呼ばれ始める。三十路に入った頃は、「おじさん」と呼ばれることにさえ抵抗があったのだが、いつの間にかそれを受け入れ、目の前に子どもがいれば、自分から「そうだなあ・・おじさんはねえ・・」などと話すようになっている。

「おじさん」と「おじいさん」の境界線がいつ頃なのかは判らないが、

いずれは年齢を弁え、相応の自己イメージへと書き換えていくことになるのだろう。

体力がなくなるに連れて何をするにも億劫になり、流行にも全く興味が湧かなくなる。

さらに、健康面でも徐々に自信が持てなくなっていく。

この僕も、ここ2年の間に糖尿病を発症したり、昨年末は尿管結石で七転八倒の苦しみを味わう羽目になった。夕方になれば、なんとなく目がショボショボするし、駅の階段を駆け上がれば、動悸や息切れがいつまでも収まらない。

これらは、あきらかに加齢によるものだ。受け入れたくはないが、仕方のない事実なのである。歳をとるということは、一般的に以上のようなものであろう。となれば、年齢を重ねるということは、これまでの自分をひとつずつ諦め、問題なく出来ていたことを手放していくことなのだろうか・・

そう思うと、心がどんどん重くなっていく。だが、先日おもしろい言葉と出会った。それは、たしか以下のような内容だったと思う。

「歳をとったから遊ばなくなったのではない。逆である。遊ばないから歳をとってしまうのだ。」

なるほど・・そうかもしれないと思った。

さらに、もうひとつ。何をしてもつまらないと感じるのは、おそらく自分自身が、つまらない人間になってしまったからである。

これまた、座布団3枚である。生涯発達という言葉は、単なる慰めのためにあるのではない。人は、年齢と伴に際限なく成長し続けることができるのである。しかし、そうならず、生きることによる充実感や生き甲斐を失っていく人というのは、成長することをやめたために、そこで打ち止めになったということなのだろう。

アルメニアの神秘思想家であったG・I・グルジェフは、「人間は何かを為すために存在している」という。さらに、「人間の定義として、これ以上に的確な表現はない」とまで言い切るのである。つまり、敢えて意志的にでも「為すこと」を続けるかぎり成長は続くのであり、この成長し続けるプロセスに伴う実感こそが「生きている証」ということなのだろう。

黄昏れている場合ではない。定年が近い方々に告ぐ。いよいよこれから人生の本番を迎えるのである。

(つづく)K.I

 

 

-実践編・応用編

執筆者:

関連記事

キャリコンサルタント実践の要領 68 | テクノファ

前回に続きキャリアコンサルティング協議会の、キャリアコンサルタントの実践力強化に関する調査研究事業報告書の、現段階でのスーパービジョンの基盤整理のスーパービジョンの浸透の現実から記述します。 ・スーパービジョンの浸透の現実 スーパービジョンの重要性は上述のとおりであるが、キャリアコンサルタントがスーパー ビジョンを受けている状況を示す公的調査は見当たらない。そこで、一般財団法人ACCNが会員に対して実施したアンケート調査(調査期間:2019年12月26日~2020年1月16 日)をみると、次のような結果となっている。 調査は、会員3,167人に対しWEBを活用して実施し、器6人から回答(回収率 …

キャリコンサルタント養成講座11 I テクノファ

今回は、職業相談の奥深さについて振り返ってみようと思います。当然ですが、職業相談に来られる方の目的は仕事の相談です。相談の目的が明瞭であれば、ご本人の意向や希望に沿ってマッチングや自己アピールの支援等を比較的順調に進めていくことができますが、このような例はごくわずかです。 相談の目的が仕事に関することであっても、具体的なビジョンが描けず、何をやっていいか分からない方が多くおります。ただし、食べていくために収入が無いのは困る、何か仕事はないでしょうかという相談から話が始まります。 インテーク(最初の面接)の中で、そのような心境状態に至った段階を理解するようにします。何をやったらよいか分からないと …

キャリアコンサルタント実践の要領 24 I テクノファ

キャリアコンサルタントの行う相談過程には6つのステップがあります。一番目のステップは「自己理解」支援です。今回はキャリアコンサルタントの行う相談の第1ステップ、自己理解の支援について説明します。「I(アイ)メッセージ」やアセスメントなどを活用して、来談者が自己理解を深めるための支援をしていきます。 ■キャリアシートや「アイ(I)メッセージ」の手法を活用 先にキャリア開発・形成における自己理解とは何かを説明しました。本人とっての「自己理解」の意味を十分に理解したうえで、実際に来談者の職業興味や価値観などを明確にし、キャリアシートなどを活用して職業経験の棚卸し、職業能力の確認、個人を取り巻く環境の …

キャリアコンサルタント実践の要領 98 | テクノファ

キャリアコンサルタント、個人あるいは個人を取り巻くもの(企業、就職支援機関、教育能力開発機関、地域、家族など)に対して適切なキャリアコンサルティングを行うには、キャリアコンサルタントに係る制度・施策、関連情報などについて最新で正確な情報を有していることが求められますが、キャリアコンサルティングに直接かかわる制度・施策や、制度・施策を利用するためのサポート情報の他にも、キャリアコンサルタントに係ると思われる社会経済動向に関して、常に最新の情報を基にキャリアコンサルティングをすることが求められています。今回は前回に続き社会経済動向に関する情報として年次経済財政報告(経済財政白書)について説明します …

キャリアコンサルタント実践の要領 117 | テクノファ

◆このコーナーは、活躍している「キャリアコンサルタント」からの近況や 情報などを発信いたします。今回はM.Iさんです。◆ キャリアコンサルタントとしての活動を紹介させていただきます。今回は企業・組織におけるキャリア開発、人材育成についての活動です。 私はキャリアコンサルタントとして企業の経営者や人事担当の方々とお会いしお話しを聞く機会が多いのですが、ここ二、三年の傾向として、人材不足を課題に挙げている企業が増加しつつあるようです。私が拠点としている地区は中小企業も多く、業種によっては必要とする新入社員の確保に苦慮しているとの声をお聞きすることも増えてきました。また、現在の年齢構成のバランスを見 …

2022年1月
« 12月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031