キャリアコンサルタントが、個人あるいは個人を取り巻くもの(企業、就職支援機関、教育能力開発機関、地域、家族など)に対して適切なキャリアコンサルティングを行うには、キャリアコンサルタントに係る制度・施策や、関連する情報などについて最新で正確な情報を有していることが求められていますが、キャリアコンサルタントに直接かかわる制度・施策に関する情報や、制度・施策を利用するためのサポート情報の他にも、キャリアコンサルタントに係ると思われる社会経済動向に関して、常に最新の情報を基にキャリアコンサルティングをすることが求められています。
今回は前回に続き社会経済動向に関する情報として厚生労働白書について説明します。
・厚生労働白書
厚生労働白書は、厚生労働行政の現状や今後の見通しなどについて、広く国民に伝えることを目的に厚生労働省がとりまとめており、令和3年版は、平成13年の厚生労働白書発刊から数えて20冊目となります。
令和3年版は厚生労働白書-新型コロナウイルス感染症と社会保障-と題してとりまとめられています。
令和3年版厚生労働白書資料は厚生労働省ホームページ上にアップされています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/20/
・少子化社会対策白書
少子化社会対策白書は、少子化社会対策基本法に規定する「少子化の状況及び少子化に対処するために講じた施策の概況に関する報告書」であり、政府が毎年国会に提出しなければならないとされているもので内閣府により報告公表されています。令和2年度少子化の状況及び少子化への対処施策の概況(令和3年版少子化社会対策白書)は18回目となるものです。
令和3年版少子化社会対策白書の資料は内閣府ホームページ上にアップされています。
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2021/r03pdfgaiyoh/pdf/03gaiyoh.pdf
・中小企業白書・小規模企業白書
中小企業庁では中小企業白書・小規模企業白書をとりまとめ、経済の基盤となる中小企業・小規模企業の分析を行っています。2021年版中小企業白書・小規模企業白書のテーマは、「危機を乗り越え、再び確かな成長軌道へ」として、新型コロナウイルス感染症が中小企業・小規模事業者に与えた影響をきめ細かく分析し、その実態を明らかにするとともに、危機を乗り越えるために重要となる取組や、経営者の参考になるデータや事例を紹介しています。
2021年版中小企業白書・小規模企業白書の資料は経済産業省ホームページ上にアップされています。
https://www.meti.go.jp/press/2021/04/20210423001/20210423001.html
・雇用均等基本調査
この調査は、男女の雇用均等問題に係る雇用管理の実態を把握し、雇用均等行政の成果 測定や方向性の検討を行う上での基礎資料を得ることを目的として、昭和61年度に調査を開始して以来、名称に変更はあったものの厚生労働省が毎年実施しているものです。
令和2年度雇用均等基本調査の調査概要資料が厚生労働省のホームページ上にアップされています。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-r02a.html
(つづく)A.K