基礎編・理論編

キャリアコンサルタント養成講座 103 | テクノファ

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横山哲夫先生の思想の系譜

横山哲夫先生は、個人が人生を通じての仕事にはお金を伴うJOBばかりでなく、組織に属していようがいまいが、自己実現のためのWORKがあるはずであるとキャリアコンサルタント養成講座の中で強調されていました。そして数多くの著書を世の中に送り出しています。テクノファの「キャリアコンサルタント養成講座」の立ち上げを指導していただき、その後主任ファシリテータとして人材の養成にご尽力いただいた恩人です。

私(平林)は横山先生と2004年に初めてお目にかかりました。当時テクノファはISOマネジメントシステムの研修機関として、JAB(一般公益法人日本適合性認定機関)の認証を日本で最初に受けた第三者審査員養成講座を開設しておりました。当時、ISOマネジメントシステム規格には心が入っていないと感じていた私は、その時に横山先生にキャリアコンサルタント養成講座立ち上げのご指導をお願いしたのですが、横山先生を紹介してくれたのは私の大学時代の友人でした。

横山さんの3回忌にあたって先生の思想の系譜を記録に残したいと思い立ち、先生に関する資料集めをしました。

以下は親愛なる友人依田邦彦氏の回想です(2020年9月)。

平林さん
ご無沙汰!

横山さんの件、横山さんを貴殿に紹介した際、貴社の仕事を手伝う為に、彼より紹介された今野氏が一番身近な人物でしたが、残念ながらご存知の通り数年前に亡くなっています。
また、横山氏の後、人事統括取締役を務めた梅津氏(退職後早稲田大学及び大学院の教授を10年余り務めた)も既に亡くなっています。

モービル石油自体も21年前(小生。23年前53歳で早期退職、その2年後)にアメリカ本国でエクソン(世界1位)とモービル(世界3位)が合併したため、エクソンモービル・ジャパン(精製部門ー東燃を子会社化)⇒その後、東燃が逆にエクソンモービル・ジャパンを子会社化し⇒2年前・エネオス(日本石油)に吸収合併、モービルなど跡かたもありません。

従って、横山さんに関する資料を手に入れるのは困難と思います。
私の記憶にある彼の業績(ほとんど。彼がモービルの人事システムを構築したと言って差し支えない)は、
1、業績評価システムー毎年1月、上司(評価者)と部下(被評価者)が、必ず面談し、前年の評価点を提示し、更に、その年の目標も話し合い、両者が納得した上で、評価表に両者サイン。
2、ヤング・キャリア・デベロップメント・プログラム(入社4年位~10年目位まで)、ー年1回(5月)全部門の部長以上社長まで、ぺガサス・ハウスに1週間缶詰で、各部の若手有望人材をノミネートし、一人一人評価、有望と評価されると、今後3年間の経験すべきキャリアを決め。その通り進める。
勿論、毎年、その人の再評価を実施、更にアクセラレイトさせるか、ドロップさせるか等を決める。
・自己申告制度ー自分の将来の仕事に関する希望(どんな部門で・どんな業務を等)
好きな時に提出、原則、年1回の業績評価の際に提出していた。実現性が結構あり、特に、ヤング・キャリア・デベロップメントにリストされている人は実現率が高かったと記憶している。
3、留学生制度(毎年、海外:1名、国内:1名ー希望者全員社内テスト・面談にて選考、)
小生も32歳の時に、何故か?一発で国内留学(KBS -慶応ビジネススクール)に合格し、仕事もせずに、日吉校舎に通わせて頂きました。従って、一応、慶応大学経営大学院卒でもあります。
4、ランゲージ・デパートメントの創設ー書類は全て英語、支店長・部長以上の会議等も英語ゆえ、従業員の英語力レベルアップの為、東京在住の社員は、希望すれば、就業時間中に,週1~2回。大手町の本社のランゲージ教室で受講可能。
5、有給休暇の消化率のフォローアップー入社時から、土・日休みの週5日勤務でしたが、それでも、有給の消化率のフォローアップがあった。

横山さんの時代に、ゆとり度No.1カンパニーとして、労働省から表彰を受けたと記憶している。
また、社員の呼び名は、ポジション名(例えば。課長・部長・重役等の役職名)は厳禁、全て,さん付けにて等。
横山さんのモービル石油在籍中の人事に関する業績は、40年余り前の時代ということを考慮すると、時代を先取りした素晴らしいものだったと思う。

参考になるかどうか分からないが、思いつくままに。
依田
(つづく)平林良人

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