キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う上で係りのある働きかた改革を推進する多様で柔軟な働きかたをかなえる制度・施策が整備されてきていること、その制度施策に基づく具体的な支援情報を、支援を必要としている人や支援する側の立場の人・組織に周知するサイトがあること、働きかた改革を推進するためには働く人のキャリア形成支援も重要であることから、キャリア形成支援におけるキャリアコンサルティングの役割が重視され、キャリアコンサルティングの質の向上や、キャリアコンサルタントの能力向上が図られていることなど、今まで主として働きかた改革に関連した事項を中心に説明してきました。
今回からは、キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について、説明します。
前回に続き厚生労働省のジョブ・カード制度総合サイト
https://jobcard.mhlw.go.jp/
と、そのリンク先に記載されているジョブ・カードに関連した説明内容を使って説明します。
〇ジョブ・カード作成のために使用、参照する情報等は
・ジョブ・カード制度総合サイトにアップされているリンク先の各種の情報
・ジョブ・カード記入例
・ジョブ・カード作成支援WEB/ソフトウェアの記入支援機能
・ジョブ・カード作成アドバイザーへの相談
〇LINE公式アカウントがあります
ジョブ・カードについての情報を定期的に配信しています。友だち追加することにより受け取ることができます。
〇キャリア形成サポートセンター(厚生労働省委託事業 令和2年4月ジョブ・カードセンターからキャリア形成サポートセンターに移行)について
キャリア形成サポートセンターのサイト
から説明します。
キャリア形成サポートセンターは、「個人(在職者)の方」「企業・団体の方」「学校関係者の方」を対象に、ジョブ・カードを活用して様々なキャリア形成支援を無料で行っています。これにより、個人(在職者)の自律的なキャリア形成や、企業の組織活性化、生産性向上などにつながっていくことを目指しています。
■個人(在職者)支援
ジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティング
以下のような支援を目的として提供
・職場定着やキャリアアップに向けた支援
・自己理解・仕事理解を深める相談支援
・キャリア・プランの作成支援など
キャリアコンサルティングを受けることで以下のような効果が期待できる。
・これから開発・向上させていくべき職業能力が明確になる。
・会社から求められている職務・役割が自分の中で整理され明確になる。
・将来の見通しを立てることができ、今何をすべきかが明確になる。
・育児・介護などの家庭と仕事とのバランスが取れた働き方が明確になる。
・管理職定年や再雇用後のキャリアビジョンを考えることで、今の仕事に前向きに取り組むことができるようになる。
■企業・団体への支援、
ジョブ・カード活用、雇用型訓練、セルフ・キャリアドック導入を支援
・採用強化・マッチング向上に効果が期待できる。
・人材育成・人事評価が可能になる。
・社員のモチベーションアップ・定着促進に効果が期待できる。
■学校関係者への支援
ジョブ・カードを活用し学生のキャリア・プランニング、キャリア支援をサポート
・定期的・継続的な自己分析
ジョブ・カードを活用してこれまでの経験を振り返る事で、自分の強みや弱み、得意な部分や大切にしたい事が見えてきます。
・将来を見据えたキャリアデザイン
学生生活の節目ごとにジョブ・カードを読み返し振り返る事で、自分の軸が見え、就職活動時や卒業後のキャリアイメージが持てるようになります。
・コミュニケーション力向上
ジョブ・カードを活用したグループワークを通じて、伝えるスキルの向上、他者への理解が養われ、コミュニケーション力が高まります。
(つづく)A.K