国家試験

キャリアコンサルタント国家試験合格 107 |  テクノファ

投稿日:2021年9月24日 更新日:

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う上で係りのある働きかた改革を推進する多様で柔軟な働きかたをかなえる制度・施策が整備されてきていること、その制度施策に基づく具体的な支援情報を、支援を必要としている人や支援する側の立場の人・組織に周知するサイトがあること、働きかた改革を推進するためには働く人のキャリア形成支援も重要であることから、キャリア形成支援におけるキャリアコンサルティングの役割が重視され、キャリアコンサルティングの質の向上や、キャリアコンサルタントの能力向上が図られていることなど、今まで主として働きかた改革に関連した事項を中心に説明してきました。

今回からは、キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について、説明します。

前回に続き厚生労働省のジョブ・カード制度総合サイト
https://jobcard.mhlw.go.jp/
と、そのリンク先に記載されているジョブ・カードに関連した説明内容を使って説明します。

〇ジョブ・カード作成のために使用、参照する情報等は
・ジョブ・カード制度総合サイトにアップされているリンク先の各種の情報
・ジョブ・カード記入例
・ジョブ・カード作成支援WEB/ソフトウェアの記入支援機能
・ジョブ・カード作成アドバイザーへの相談

〇LINE公式アカウントがあります
ジョブ・カードについての情報を定期的に配信しています。友だち追加することにより受け取ることができます。

〇キャリア形成サポートセンター(厚生労働省委託事業 令和2年4月ジョブ・カードセンターからキャリア形成サポートセンターに移行)について
キャリア形成サポートセンターのサイト

キャリア形成サポートセンター


から説明します。
キャリア形成サポートセンターは、「個人(在職者)の方」「企業・団体の方」「学校関係者の方」を対象に、ジョブ・カードを活用して様々なキャリア形成支援を無料で行っています。これにより、個人(在職者)の自律的なキャリア形成や、企業の組織活性化、生産性向上などにつながっていくことを目指しています。

■個人(在職者)支援
ジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティング
以下のような支援を目的として提供
・職場定着やキャリアアップに向けた支援
・自己理解・仕事理解を深める相談支援
・キャリア・プランの作成支援など
キャリアコンサルティングを受けることで以下のような効果が期待できる。
・これから開発・向上させていくべき職業能力が明確になる。
・会社から求められている職務・役割が自分の中で整理され明確になる。
・将来の見通しを立てることができ、今何をすべきかが明確になる。
・育児・介護などの家庭と仕事とのバランスが取れた働き方が明確になる。
・管理職定年や再雇用後のキャリアビジョンを考えることで、今の仕事に前向きに取り組むことができるようになる。

■企業・団体への支援、
ジョブ・カード活用、雇用型訓練、セルフ・キャリアドック導入を支援
・採用強化・マッチング向上に効果が期待できる。
・人材育成・人事評価が可能になる。
・社員のモチベーションアップ・定着促進に効果が期待できる。

■学校関係者への支援
ジョブ・カードを活用し学生のキャリア・プランニング、キャリア支援をサポート
・定期的・継続的な自己分析
ジョブ・カードを活用してこれまでの経験を振り返る事で、自分の強みや弱み、得意な部分や大切にしたい事が見えてきます。
・将来を見据えたキャリアデザイン
学生生活の節目ごとにジョブ・カードを読み返し振り返る事で、自分の軸が見え、就職活動時や卒業後のキャリアイメージが持てるようになります。
・コミュニケーション力向上
ジョブ・カードを活用したグループワークを通じて、伝えるスキルの向上、他者への理解が養われ、コミュニケーション力が高まります。
(つづく)A.K

-国家試験

執筆者:

関連記事

学生・生徒等の自殺キャリコン国家試験合格230|テクノファ

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要と思われる知識を説明します。 ■ 学生・生徒等の自殺の実態 ⑴ 若年層の死因に占める自殺の割合 厚生労働省「人口動態統計」によると、令和2年における我が国の年齢階級別にみた死因は、10~39歳(男女計)の全年齢階級で第1位が「自殺」であった。「10~14歳」の「自殺」については、全死亡の約29%を占め、前年第1位であった「悪性新生物(悪性腫瘍)」に代わって第1位となった。また、15~29歳では、「自殺」による死亡が全死亡の50%以上を占め、「不慮の事故」や「悪性新生物」による死亡を大きく上回った。 ⑵ 国際的にみた若年層の自殺の状況 …

キャリアコンサルタント国家試験合格 29-2 | テクノファ

国家試験機関「キャリアコンサルティング協議会」は、平成30年3月の厚生労働省の見直しに合わせて「キャリアコンサルタント試験の出題範囲」を改定しました。新「キャリアコンサルタント試験の出題範囲(キャリアコンサルタント試験の試験科目及びその範囲並びにその細目)」の適用は、2020年度(令和2)からの試験となっています。 過去問ではいろいろな法律の理解が問われます。キャリアコンサルタントを目指す方は法律を理解するに、まず(目的)第1条又はそれに準じる条文を読んでおくことが必要です。併せて、第2条以下の概要を把握しておきましょう。 【問 く】 学校教育法が定める高等学校教育の目標として、最も適切なもの …

企業への働きかけの実施及び年次有給休暇の取得促進|テクノファ

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について、メンタルヘルス、自殺・過労死、ハラスメント等に関する知識、資料について説明していますが、今回は前回に続き令和3年版過労死等防止対策白書について説明します。 今回は、政府が過労死等防止対策推進法に基づき国会に年次報告した白書における、過労死等の防止のために講じた施策の実施状況報告について、白書の項目3.啓発、を前回の続きから説明します。 3 啓発 3.6 働き方の見直しに向けた企業への働きかけの実施及び年次有給休暇の取得促進 (1)業界団体や企業への働きかけ 長時間労働の削減が喫緊の課題とされる中、企業 …

キャリアコンサルタント国家資格合格 指導者レベル I テクノファ

「指導者レベルのキャリアコンサルタント」に求められる能力要件としては、厚生労働省の委託を受けた中央職業能力開発協会のキャリアコンサルティング研究会の報告にまとめられている指導ベルのキャリアコンサルタントの特長が参考になりますので、ここではその報告書で述べられている内容を記しておきます。 なお、これもキャリアコンサルティング技能検定1級試験における試験範囲になります。 基本的には次の能力が求められます。 ・キャリアコンサルタントティングの普及促進に指導的な役割を果たすこと。 ・労働市場インフラ(基盤)であるキャリア形成支援システムの中核を担うこと。 ・他のキャリアコンサルタントの模範として、相応 …

キャリアコンサルタント検定試験3 I テクノファ

「1.経済成長の変化」に引き続き、労働環境の変化についてお話します。 2.人口構造の変化と人口減少 人口構造の変化だけでなく出生率低下による人口減少、家計構造の変化、家族構成の変化、教育改革、社会環境の変化などの影響により、女性の社会的役割が変わり、女性の労働市場への参加が増えてくることになります。従来の企業は男性社会そのものでしたが、今や女性活躍社会の実現が求められています。 高齢化と少子化について、総人口に占める65歳以上の比率は総務省統計局資料によると次の通りです。 ・1970年で7.1% ・1990年で12.1% ・2000年で17.4% ・2019年には28.4% (将来予測) ・2 …