キャリアコンサルタント国家試験合格 108
キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う上で係りのある働きかた改革を推進する多様で柔軟な働きかたをかなえる制度・施策が整備されてきていること、その制度施策に基づく具体的な支援情報を、支援を必要としている人や支援する側の立場の人・組織に周知するサイトがあること、働きかた改革を推進するためには働く人のキャリア形成支援も重要であることから、キャリア形成支援におけるキャリアコンサルティングの役割が重視され、キャリアコンサルティングの質の向上や、キャリアコンサルタントの能力向上が図られていることなど、今まで主として働きかた改革に関連した事項を中心に説明してきました。
今回からは、キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について、説明します。
前回に続き厚生労働省のジョブ・カード制度総合サイト
https://jobcard.mhlw.go.jp/
と、そのリンク先に記載されているジョブ・カードに関連した内容を使って説明します。
■拠点一覧
各県に拠点が設置されています。
〇ジョブ・カード君他15種類の商標登録マーク。
ジョブ・カード制度をさらに普及させていくため、「ジョブ・カードくん」等のマークを、商標登録済。
厚生労働省が提供するジョブ・カードに関するマークを活用することにより、キャリアコンサルティング、キャリア教育、人材採用、職業能力評価、職業能力証明などのキャリア形成支援に厚生労働省の推奨するジョブ・カードを活用していることを対外的にアピールすることができるため、社会的信用の向上につながります。これらマークを活用することで、以下の効果が期待されます。
・求職者や従業員等からの信用・信頼が高まる。
・社会的信用の向上にもつながることが期待される。
「ジョブ・カードくん他商標マーク使用規程」に基づき、「ジョブ・カードくん他商標マーク使用届」を厚生労働省に提出することで使用できます。
〇関連する施策
以下のような制度でジョブ・カードが活用されています。
・雇用型訓練
雇用型訓練とは、雇用した従業員を対象とした、企業内での実習(OJT)と、教育訓練機関等での座学等(Off-JT)を組み合わせた実践的訓練です。雇い入れ時の応募書類、訓練成果の評価シートとして、ジョブ・カードを活用しています。
雇用型訓練のうち、下記の訓練は人材開発支援助成金の支給対象となります。
・有期実習型訓練【特別育成訓練コース】
・認定実習併用職業訓練【特定訓練コース(雇用型訓練)】
・職業能力評価基準
ジョブ・カードを利用して職業訓練(雇用型訓練)に取り組む企業が活用できる、モデル評価シート及びモデルカリキュラム。仕事をこなすために必要な「知識」と「技術・技能」に加えて、「成果につながる職務行動例(職務遂行能力)」を、業種別、職種・職務別に整理したもの。
・公共職業訓練(ハロートレーニング)
ハロートレーニングは、希望する仕事に就くために必要な職業スキルや知識などを習得することができる公的制度です。訓練受講前や訓練期間中のキャリアコンサルティングにジョブ・カードが活用されています。
・教育訓練給付制度
働く方の主体的な能力開発の取組み又は中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とし、教育訓練受講に支払った費用の一部が支給されるものです。専門実践教育訓練及び特定一般教育訓練の受講にあたって、ジョブ・カードが活用されています。
(つづく)A.K