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キャリアコンサルタント国家試験合格 128 | テクノファ

投稿日:2021年12月16日 更新日:

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について説明していますが、前回までキャリアコンサルタントに関わりの深い「職業能力開発促進法」第5条第1項の規定に基づき、職業訓練や職業能力評価など、職業能力の開発に関する基本となるべき計画を策定する職業能力開発基本計画の第7次、第8次の職業能力開発基本計画について説明しました。今回は第9次職業能力開発基本計画(平成23年度から平成27年度までの5年間)について概要を説明します。

厚生労働省の資料
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000063164.pdf
より引用説明します。

●現状認識
○ 少子高齢化や産業構造の変化、グローバル化等の社会経済環境の変化を背景に、労働力の需給両面にわたる構造的な変化が著しく進行
○ 職業能力形成機会に恵まれない非正規労働者の数や就業者に占める割合が増加
○ このような状況の下で、持続可能な活力ある経済社会を構築するには、若年者、女性、高齢者、障害者、非正規労働者を含めた一人一人が職業訓練等を通じて能力を高め、生産性を向上させることが不可欠

●今後の方向性
○ 成長が見込まれる分野の人材育成や、我が国の基幹産業であり国際競争力を有するものづくり分野の人材育成が喫緊の課題
○ 雇用のセーフティネットの一環として、雇用保険を受給できない者も安心して職業訓練を受けることができる仕組みを創設
○ 能力本位の労働市場の形成に資するため、教育訓練と結びついた職業能力評価システムの整備
○ 個人の主体的な能力開発や企業による労働者の能力開発を支援
○ 国、地方公共団体、民間教育訓練機関、企業等の多様な主体が役割分担をしながら、企業や地域のニーズを踏まえつつ、我が国全体として必要となる職業訓練等を実施

●今後の職業能力開発の基本的施策の展開
1.成長が見込まれる分野・ものづくり分野における職業訓練の推進
(1)成長が見込まれる分野の人材育成
① 介護・福祉、医療、子育て、情報通信、環境等の分野において必要とされる人材育成の推進
② 人材ニーズの把握、訓練カリキュラムや指導技法の研究開発
③ 民間教育訓練機関の更なる活用
④ 大学等教育機関との連携強化
(2)ものづくり分野の人材育成
① 国は、先導的な職業訓練を含め高度な職業訓練を、都道府県は地域産業ニーズに密着した基礎的な技術・技能を習得させる訓練を実施
② 環境、エネルギー分野等の新しい分野の訓練の拡充

2.非正規労働者等に対する雇用のセーフティネットとしての能力開発の強化
(1)雇用のセーフティネットとしての職業訓練の役割と機能強化
① 中央と地方の協議会を活用して、職業訓練を実施する分野や規模等に関する年度計画の策定
② 離職者に対する公共職業訓練の実施
(2)第2のセーフティネットの創設
①雇用保険を受給できない求職者に対する第2のセーフティネットとして無料の職業訓練及び訓練期間中の生活を支援し、訓練受講を容易にするための給付を行う「求職者支援制度」を恒久制度として創設
(3)ジョブ・カード制度の普及促進
① ジョブ・カードを職業能力開発施策の基本ツールとして活用
② 国が中心となった関係機関による緊密な連携・協力体制の枠組みの下での普及・促進
③ 求職者支援制度においても活用

3.教育訓練と連携した職業能力評価システムの整備
① 職業能力評価と教育訓練を体系的に結びつけた「実践キャリア・アップ戦略(キャリア段位制度)」の構築
② 職業能力評価基準の普及・促進
③ 技能検定制度が社会的ニーズにあったものとなるよう見直し

4.職業生涯を通じたキャリア形成支援の一層の推進
(1)個人の主体的な能力開発の支援
就職・転職時等必要なときにキャリア・コンサルティングを受けられる環境の整備
(2)企業による労働者の能力開発の支援
キャリア形成促進助成金等の効果的な活用
(3)キャリア教育の推進
教育施策と密接に連携した職業能力開発施策の展開

5.技能の振興
① 各種技能競技大会の実施等による技能の重要性の啓発
② 技能者との交流等による若年者への技能の魅力の紹介

6.特別な支援を必要とする者に対する職業能力開発の推進
長期失業者、学卒未就職者、ニート等の若年者、母子家庭の母、障害者等に対する能力開発

7.職業能力開発分野の国際連携・協力の推進
① 開発途上国への訓練指導員の派遣等による職業訓練の実施の支援
② 開発途上国における日本型技能評価システム構築の支援
③ 新たな技能実習制度の適切な実施

8.我が国全体の職業能力開発のプロデュース機能(総合調整機能)の強化
(1)職業能力開発のビジョン・訓練計画の策定
①我が国全体の職業能力開発の方向性を定める中長期的なビジョンの提示
②国及び地域単位の協議機関を通じた訓練計画の策定
(2)職業訓練のインフラの構築
①訓練カリキュラム、指導技法、就職支援技法の開発、普及
②訓練に係る情報の提供、品質の確保
③訓練指導員等の育成・確保
④職業能力の評価システムの整備
⑤職業訓練の実施体制の整備
(つづく)A.K

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