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在留資格、特定技能1号・2号 | テクノファ

投稿日:2022年6月15日 更新日:

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について説明していますが、今回は労働者の雇用、労働契約に関連する知識、資料などについて、前回の続きから説明します。

■在留資格、特定技能1号・2号
中小・小規模事業者をはじめとした深刻化する人手不足に対応するため、生産性向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受け入れていく仕組みを構築するために2019年4月の改正入管法の施行に伴い在留資格、特定技能制度が創設、施行されました。

「特定技能1号」は、特定産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格であり、「特定技能2号」は、特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する外国人向けの在留資格です。

特定技能1号のポイント
・在留期間:1年、6か月又は4か月ごとの更新、通算で上限5年まで
・技能水準:試験等で確認(技能実習2号を修了した外国人は試験等免除)
・日本語能力水準:生活や業務に必要な日本語能力を試験等で確認(技能実習2号を修了した外国人は試験等免除)
・家族の帯同:基本的に認めない
・受入れ機関又は登録支援機関による支援の対象

特定技能1号による外国人の受入れ分野(特定産業分野)は、以下の14分野です。
介護、ビルクリーニング、建設、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業

特定技能2号のポイント
・在留期間:3年、1年又は6か月ごとの更新
・技能水準:試験等で確認
・日本語能力水準:試験等での確認は不要
・家族の帯同:要件を満たせば可能(配偶者、子)
・受入れ機関又は登録支援機関による支援の対象外

特定技能2号よる外国人の受入れ分野(特定産業分野)は、以下の2分野です。
建設、造船・舶用工業
■外国人労働者の雇用管理の改善及び再就職援助について
外国人労働者を雇用する事業主は、外国人が我が国の雇用慣行に関する知識及び求職活動に必要な雇用に関する情報を十分に有していないこと等にかんがみ、その雇用する外国人がその有する能力を有効に発揮できるよう、職場に適応することを容易にするための措置の実施その他の雇用管理改善を図るとともに、解雇等で離職する場合の再就職援助に努めるべきものとされています。(労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(労働施策総合推進法)第7条)

事業主が適切に対処するために必要とされる措置の具体的内容については、労働施策総合推進法に基づき、厚生労働大臣が定める「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針(外国人指針)(平成19年厚生労働省告示第276号)に定められています。

厚生労働省のサイト
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/gaikokujin13/sisin01.html
より

外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針の「第四 外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が講ずべき必要な措置」について、下記引用説明します。
①外国人労働者の募集および採用の適正化
・募集にあたり従事すべき業務内容、賃金、労働時間、労働・社会保険の適用に関する事項等について明示する
・求人の申込みにあたり国籍による条件を付すなど差別的取扱いをしない
・在留資格上、従事することが認められる者であることを確認する
・公平な採用選考に努める

②適正な労働条件の確保
・国籍を理由として賃金、労働時間等について差別的取扱いをしてはならない
・主要な労働条件について外国人労働者が理解できるよう、その内容を明らかにした書面等の交付を行う
・適正な労働時間の管理を行うほか、外国人労働者の旅券、在留カード等を保管しないようにする

③安全衛生の確保
・外国人労働者が理解できる方法で安全衛生教育を行う
・労働災害防止のため、必要な日本語及び基本的な合図等を習得させるよう努める
・健康診断等を行う

④労働・社会保険の適用等
・被保険者に該当する外国人労働者に係る適用手続等必要な手続をとる
・離職時や、健康保険・厚生年金保険の適用事業所以外の事業所において、国民健康保険・国民年金への加入等の支援を行うよう努める

⑤適切な人事管理、教育訓練、福利厚生等
・人事管理に関する運用の透明性
・公正性の確保など、多様な人材が適切な待遇の下で能力発揮しやすい環境整備に努める
・地域で安心して生活を営むために必要な支援を行うように努める
・教育訓練の実施、苦情・相談体制の整備、母国語での導入研修の実施等に努める

⑥解雇等の予防および再就職の援助
・安易な解雇等を行わないようにするとともに、やむを得ず解雇等を行う場合は、外国人労働者の在留資格に応じた再就職が可能となるよう、必要な援助を行うように努める

■外国人雇用状況の届出について
労働施策総合推進法に基づき、平成19年10月1日から、すべての事業主には、外国人労働者(特別永住者及び在留資格「外交」・「公用」の者を除く)の雇入れまたは離職の際に、その外国人労働者の氏名、在留資格、在留期間等について確認し、厚生労働大臣(ハローワーク)へ届け出ることが義務付けられました。

■利用できる支援策 外国人雇用管理アドバイザー制度
外国人雇用管理アドバイザーサイト
https://www.mhlw.go.jp/www2/topics/seido/anteikyoku/koyoukanri/index.htm
において支援内容が確認できますが、外国人労働者の雇用管理の改善や職業生活上の問題などについて、専門的な知識や経験を有する「外国人雇用管理アドバイザー」による、各事業所の実態に応じた相談・指導を受けることができます、申し込み窓口はハローワークです。
(つづく)A.K

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