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小学校学習指導要領|テクノファ

投稿日:2022年6月19日 更新日:

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について説明していますが、今回は学校教育制度とキャリア教育に関連する知識、資料などについて、前回の続きから説明します。

〇小学校学習指導要領
第6章 特別活動
第2 各活動・学校行事の目標及び内容
〔学級活動〕
2 内 容
⑶ 一人一人のキャリア形成と自己実現
ア 現在や将来に希望や目標をもって生きる意欲や態度の形成
学級や学校での生活づくりに主体的に関わり、自己を生かそうとするとともに、希望や目標をもち、その実現に向けて日常の生活をよりよくしようとすること。

イ 社会参画意識の醸成や働くことの意義の理解
清掃などの当番活動や係活動等の自己の役割を自覚して協働することの意義を理解し、社会の一員として役割を果たすために必要となることについて主体的に考えて行動すること。

ウ 主体的な学習態度の形成と学校図書館等の活用
学ぶことの意義や現在及び将来の学習と自己実現とのつながりを考えたり、自主的に学習する場としての学校図書館等を活用したりしながら、学習の見通しを立て、振り返ること。

〇中学校学習指導要領
第5章 特別活動
第2 各活動・学校行事の目標及び内容
〔学級活動〕
2 内 容
⑶ 一人一人のキャリア形成と自己実現
ア 社会生活、職業生活との接続を踏まえた主体的な学習態度の形成と学校図書館等の活用
現在及び将来の学習と自己実現とのつながりを考えたり、自主的に学習する場としての学校図書館等を活用したりしながら、学ぶことと働くことの意義を意識して学習の見通しを立て、振り返ること。

イ 社会参画意識の醸成や勤労観・職業観の形成
社会の一員としての自覚や責任をもち社会生活を営む上で必要なマナールール、働くことや社会に貢献することについて考えて行動すること。

ウ 主体的な進路の選択と将来設計
目標をもって、生き方や進路に関する適切な情報を収集・整理し、自己の個性や興味・関心と照らして考えること。

〇高等学校学習指導要領
第5章 特別活動
第2 各活動・学校行事の目標及び内容
〔ホームルーム活動〕
2 内 容
(3)一人一人のキャリア形成と自己実現
ア 学校生活と社会的・職業的自立の意義の理解
現在及び将来の生活や学習と自己実現とのつながりを考えたり、社会的・職業的自立の意義を意識したりしながら、学習の見通しを立て、振り返ること。

イ 主体的な学習態度の確立と学校図書館等の活用
自主的に学習する場としての学校図書館等を活用し、自分にふさわしい学習方法や学習習慣を身に付けること。

ウ 社会参画意識の醸成や勤労観・職業観の形成
社会の一員としての自覚や責任をもち、社会生活を営む上で必要なマナーやルール、働くことや社会に貢献することについて考えて行動すること。

エ 主体的な進路の選択決定と将来設計
適性やキャリア形成などを踏まえた教科・科目を選択することなどについて、目標をもって、在り方生き方や進路に関する適切な情報を収集・整理し、自己の個性や興味・関心と照らして考えること。

■新しい学習指導要領の考え方
文部科学省資料
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/__icsFiles/afieldfile/2017/09/28/1396716_1.pdf
より引用説明します。

これからの教育課程の理念
<社会に開かれた教育課程>
① 社会や世界の状況を幅広く視野に入れ、よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創るという目標を持ち、教育課程を介してその目標を社会と共有していくこと。

② これからの社会を創り出していく子供たちが、社会や世界に向き合い関わり合い、自分の人生を切り拓いていくために求められる資質・能力とは何かを、教育課程において明確化し育んでいくこと。

③ 教育課程の実施に当たって、地域の人的・物的資源を活用したり、放課後や土曜日等を活用した社会教育との連携を図ったりし、学校教育を学校内に閉じずに、その目指すところを社会と共有・連携しながら実現させること。

■学習指導要領改訂の方向性
文部科学省資料
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/__icsFiles/afieldfile/2017/09/28/1396716_1.pdf
より引用説明します。

学習指導要領改訂の方向性
教育課程全体や各教科などの学びを通じて「何ができるようになるのか」という観点から、
〇新しい時代に必要となる資質・能力の育成と、学習評価の充実
① 学びを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・人間性等の涵養
② 生きて働く知識・技能の習得
③ 未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成
の3つの柱からなる「資質・能力」を総合的にバランスよく育んでいくことを目指す。

よりよい学校教育を通じてよりよい社会を創るという目標を共有し、社会と連携・協働しながら、未来の創り手となるために必要な資質・能力を育む「社会に開かれた教育課程」の実現のため各学校における「カリキュラム・マネジメント」の実現を目指す。

<何を学ぶか>
新しい時代に必要となる資質・能力を踏まえた教科・科目等の新設や目標・内容の見直し。
・小学校の外国語教育の教科化、高校の新科目「公共」の新設など
・各教科等で育む資質・能力を明確化し、目標や内容を構造的に示す
・学習内容の削減は行わない

<どのように学ぶか>
主体的・対話的で深い学び(「アクティブ・ラーニング」)の視点からの学習過程の改善。
・生きて働く知識・技能の習得など、新しい時代に求められる資質・能力を育成
・知識の量を削減せず、質の高い理解を図るための学習過程の質的改善
先にあげた①「主体的な学び」、②「対話的な学び」、③「深い学び」をバランスよく、一体的に育成。
(つづく)A.K

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