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キャリアコンサルタント国家試験合格 184 | テクノファ

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キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について、メンタルヘルス、自殺・過労死、ハラスメント等に関する知識、資料について説明していますが、今回は労働災害防止計画について前回の続きから説明します。
■第12次労働災害防止計画(平成 25年度~29年度)
厚生労働省サイト
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei21/dl/12-pamph.pdf
の資料よりメンタルヘルス、過重労働に係るものを引用説明します。
〇計画が目指す社会
「働くことで生命が脅かされたり、健康が損なわれるようなことは、本来あってはならない」
全ての関係者(国、労働災害防止団体、労働者を雇用する事業者、作業を行う労働者、仕事を発注する発注者、仕事によって生み出される製品やサービスを利用する消費者など)が、この意識を共有し、安全や健康のためのコストは必要不可欠であることを正しく理解し、それぞれが責任ある行動を取ることにより、「誰もが安心して健康に働くことができる社会」を目指します。
〇重点施策
1 労働災害・業務上疾病発生状況の変化に合わせた対策の重点化」
・メンタルヘルス対策
・過重労働対策
2 行政、労働災害防止団体、業界団体等の連携・協働による労働災害防止の取組
・安全衛生管理に関する外部専門機関の育成と活用
3 社会、企業、労働者の安全・健康に対する意政改革の促進
・経営トップの労働者の安全や健康に関する意識の高揚
・労働環境水準の高い業界・企業の積極的公表
4 科学的根拠、国際動向を踏まえた施策推進
・労働安全衛生総合研究所等との連携による科学的根拠に基づく対策の推進
・国際動向を踏まえた施策推進

〇社会の変化と安全衛生施策の方向性
1 第三次産業の労働者数の増大と労働災害の変化
健康対策面でも変化が生じ、職場のストレスによるメンタルヘルス不調、過重労働による健康障害、屋内事務所での受動喫煙、介護作業での腰痛などが重要性を増しています。

〇重点とする健康確保・職業性疾病対策
現状と課題
メンタルヘルス不調者を増やさないためには、不調者の早期発見・早期治療に加え、メ ンタルヘルス不調になりにくい職場環境への改善が必要です。
メンタルヘルス対策 (目標)メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上とする
|メンタルヘルス不調予防のための職場改善の取組
・管理監督者と労働者への教育研修
・情報提供の推進
・パワーハラスメント対策の推進
・ストレスのリスクを特定、評価するリスクアセスメントのような新たな手法の検討
|ストレスへの気づきと対応の促進
・ストレスチェック等の取組の推進
・事業場内での相談体制の整備
|取組方策の分からない事業場への支援
・特に取組が進んでいない小規模事業場に対する支援の強化
|職場復帰対策の促進
・事業場規模に応じた職場復帰支援モデルプログラムの策定・提供
・メンタルヘルス不調者の職場復帰支援への支援措置の検討・充実
4つのケア
・セルフケア 働く人が自らのストレスに気付き、予防対処する
・ラインによるケア 管理監督者が日頃の職場環境の把握改善、部下の相談対応等を行う
・事業場内産業保健スタッフ等によるケア 事業場内の産業医、保健師や人事労務管理スタッフが労働者や管理監督者等の支援や、具体的なメンタルヘルス対策の企画立案を行う

〇重点とする健康確保・職業性疾病対策
現状と課題
1. 労働者の心と体の健康の保持増進及び仕事と生活の調和の観点からも長時間労働の抑制が求められています。
過重労働対策 (目標)週労働時間60時間以上の雇用者の割合を30%以上減少させる(H29/H23比)
|健康管理の徹底による労働者の健康障害リスクの低減
・過労に伴う健康障害のリスクを大幅に低減
・健診結果、事後措置実施結果の効果的な活用手法の開発及び実施促進
|働き方・休み方の見直しの推進
・疲労回復につながる休日・休暇の取得促進
・時間外労働の削減の推進

〇行政、労働災害防止団体、業界団体等の連携・協働による取組
現状と課題
1.3年連続で労働災害が増加するという厳しい状況に対応するため、行政だけでなく、労働災害防止団体、業界団体、民間の安全衛生専門家等が連携・協働して取り組むことが必要です。
2.社内で安全衛生の専門人材の育成が難しい企業からの求めに応じて、安全衛生業務を担う専門機関の育成と、企業が専門機関を活用しやすい仕組みの検討が必要です。
専門家と労働災害防止団体の活用
|安全衛生分野の専門家の育成と活用
・労働安全・衛生コンサルタントの能力向上
・高度な専門性を有する民間専門家が、事業場の安全衛生水準の向上に一層活用される仕組みの検討
・安全衛生労使専門家会議の活用促進
|労働災害防止団体の活動の活性化
・行政機関が保有する労働災害関連情報の提供による労働災害防止団体の役割強化
・所管する業界の労働災害防止活動への技術的指導・援助の計画的実施
・技術上のガイドラインの策定及び安全管理士、衛生管理士などを活用した運用

〇安全衛生管理に関する外部専門機関の育成と活用
| 産業保健機関、産業保健専門職の質の向上とその活用
・産業医や産業保健専門職で構成される産業保健機関の質の向上と活用
・労働者50人未満の小規模事業場における労働者の健康確保について、国による援助の充実
|事業場の安全衛生業務での外部専門機関の活用
・安全衛生の専門人材を集約化し、企業の安全衛生管理責任を側面支援する外部専門機関として育成
・外部専門機関を利用しやすい制度・環境の整備
・小規模事業場に対する活用支援

〇社会、企業、労働者の安全・健康に対する意識変革の促進
現状と課題
1. 安全衛生対策は、企業の中でも十分に共有されていない場合もあり、一般社会でも認知度は必ずしも高いとはいえません。
2. 企業が積極的に安全衛生対策を進めるためには、経営トップの強い意識が重要です。

〇経営トップの労働者の安全や健康に関する意識の高揚
・労働災害防止に向けた取組が低調な企業の経営トップに対して、労働者の安全や健康に関する意識付け

〇労働環境水準の高い業界・企業の積極的公表
|労働環境水準の指標化
・労働環境水準を総合的・客観的に評価する指標の開発、普及
|労働環境水準の高い業界や企業の積極的公表・安全衛生の専門家から良い評価を得た企業を積極的にホームページ等で公表

〇社会、企業、労働者の安全・健康に対する意識変革の促進
労働災害防止に向けた国民全体の安全・健康意識の高揚、危険感受性の向上
|国民全体の安全・健康意識の向上
・地域、職域、学校が連携して、国民全体の危険に対する感受性向上や、働く場での安全や健康を確保するためのルールを守ることを浸透

〇科学的根拠、国際動向を踏まえた施策推進
現状と課題
1. 科学的根拠に立脚した安全衛生施策に必要な科学研究を推進するための資源が十分確保されていません。
2. 安全衛生施策は、諸外国の知見や施策の動向を踏まえて、規制や基準の整合性に配慮しながら進める必要があります。
労働安全修生総合研究所等との連携による科学的根拠に基づく対策の推進
|労働安全衛生総合研究所との一体的取組
・労働安全衛生総合研究所の調査研究と安全衛生施策との一体性・連携の強化
・安全衛生分野の研究について、労働安全衛生総合研究所が中核的役割を果たすよう機能強化
|安全衛生関連研究の振興
・安全衛生分野の研究振興のための予算や、安全衛生研究に利活用できる有用な情報の確保
国際動向を踏まえた施策推進
・労働安全衛生総合研究所の調査研究活動や、専門家、諸外国との交流を通じて、諸外国の最新の知見、動向を把握し、施策や規制の国際的整合性を担保
(つづく)A.K

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