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こころの健康 気づきのヒント集 | テクノファ

投稿日:2022年8月22日 更新日:

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について、前回に続きメンタルヘルス、自殺・過労死、ハラスメント等に関する知識、資料について説明します。
■Selfcare こころの健康 気づきのヒント集
厚生労働省の資料
https://www.mhlw.go.jp/content/000561002.pdf
より引用説明します。

労働者の心の健康の保持増進のための指針(平成18年3月策定、平成27年11月30日改正)によると、心の健康づくりを推進するためには、労働者自身がストレスに気づき、これに対処するための知識、方法を身につけ、それを実践することが重要です。ストレスに気づくためには、労働者がストレス要因に対するストレス反応や心の健康について理解するとともに、自らのストレスや心の健康状態について正しく認識できるようにする必要があります。このような、労働者自らが行うストレスへの気づきとその対処及び自発的な健康相談、さらにはストレスの予防を含めてセルフケアといいますが、「こころの健康 気づきのヒント集」は一人ひとりの労働者が、「自分の健康は自分で守る」という考え方を理解し、ストレスに対処する知識、技術を身につけ、日常生活の場でそれを積極的に実践できるようにするセルフケアの方法を分かりやすくまとめたものです。

先に説明しましたが、50 人以上の事業場では労働者自身のストレスの程度を把握し、ストレスへの気づきを促すとともに、職場環境改善につなげ、働きやすい職場づくりを進めることによって、労働者がメンタルヘルス不調となることを未然に防止すること(一次予防)を主目的としたストレスチェック制度(平成 27 年 12 月施行)が実施されています。ストレスチェック制度を上記の労働者自らが行うストレスへの気づきとその対処及び自発的な健康相談、さらにはストレスの予防を含めたセルフケアに大いに活用し、こころの健康づくりに役立てることが重要です。

「こころの健康 気づきのヒント集」は下記のようにまとめられています。
・ストレスに気づこう
・ストレスに気づくためのストレスチェック制度
・職業性ストレス簡易調査票の3領域について
・ストレスとうまくつきあう
・規則正しい生活に心がけ、睡眠を充分にとろう
・セルフチェックにはこんなやり方もあります
・相談機関
・連絡先一覧

■派遣労働者のためのこころの健康 気づきのヒント集
厚生労働省中央労働災害防止協会資料
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/101004-6.pdf
より引用
派遣労働者のためのこころの健康 気づきのヒント集は派遣労働者のために作成されたセルフケアのためのリーフレットです。

下記のようにまとめられています。
・ストレスに気づこう
・職業性ストレス簡易調査票
・ストレスとうまくつきあう
・困ったときは、「社会」の手を借りよう
・連絡先一覧

■メンタルヘルス不調をかかえた労働者に対する治療と就労の両立支援マニュアル
独立行政法人 労働者健康安全機構の資料
https://www.johas.go.jp/Portals/0/data0/kinrosyashien/pdf/bwt-manual_mentalheath.pdf
より引用説明します。

労働者のメンタルヘルスの保持・増進目的に、厚生労働省は、「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」を策定し、①セルフケア、②ラインによるケア、③事業場内産業保健スタッフによるケア、④事業場外資源によるケアを根幹とした対策が行われていることは先に説明しました。労働者がメンタルヘルス不調に罹患した場合、その事業場内で問題となる事例性のレベルに応じて、ケア側の対応可能なレベルは変わり、それが要診断・治療の段階となった場合、事例性は疾病性となり、事業場外資源(外部担当医等)が専門的治療・ケアを行います。

このような疾病性の生じた事例の中で、効果的に対象労働者の治療と職業生活の両立を支援するためには、多くの場合、事業場内外の協調と連携が必要となります。特に「ストレスチェック制度」が始動した現在、メンタルヘルス不調の一次予防から、実効的な二次・三次予防を図るためにも、医療と職域間の相互補完的な情報共有は、さらに重要となってきています。

メンタルヘルス不調をかかえた労働者の治療と仕事の両立とは、「病状回復」と「就労可能」の両立ともいえます。一般に、病状の回復については、主治医により医学的に判断されますが、就労については、病状の安定を基盤とした生活上のwell-being(健康で安心できている状態)から「可能」と推測されることが多く、病状回復と復職のタイミングが必ずしも一致していないのが現状です。また、不調者を取り巻く作業環境や人間関係の実態、業務負荷や就労パフォーマンスの実際については、診察室の中で把握できるものではありません。主治医の立場からすれば、目前にいる患者さんが、職場ではどのような労働者として在るのだろうか、この2つのキャリアを併せて診ていくためには、職域との連携が必須といえます。このマニュアルは、主に医療機関を対象とした「両立支援マニュアル」としてまとめられたものですが、メンタルヘルス不調を抱えた労働者に対する両立支援を図る上でも活用できるものです。

マニュアルは下記のようにまとめられています。
Ⅰ 治療と就労の『両立支援』の概要
1 メンタルヘルス不調者をめぐる主治医と職域間の連携の現状
2 不調者の現状をどう見積もるか?
3 「連携」の前に大切なこと
4 4軸アセスメント項目に関する 「事業場の声」(先行調査から)

Ⅱ 『両立支援』の取組方法の概要
1 治療と仕事の両立を図るための取組の概要
2 対象となる労働者
3 対象者に関する疾患や職務内容を踏まえた労務管理上の留意点
4 メンタルヘルス不調者が発生した事業場内スタッフへの支援の方法
5 倫理的配慮

Ⅲ 「復職(両立支援)コーディネーター」の概念と実際
1 「復職(両立支援)コーディネーター」の役割と課題
① コーディネーターの役割―医療機関と職域との情報共有等の要領―
② コーディネーターを担った職種別の利点と課題(平成24年度厚労省委託事業15例における)

2 連携事例にみる「コーディネーター」の動き
連携事例1 業務負荷の増大と自然災害を契機に、うつ病を発症し、就労に支障を来したケース
連携事例2 仕事量の増大からうつ病を発症したケース

Ⅳ 両立支援経過の記録とアセスメント方法
1 取組事例のまとめ方(例)
フォーマット(例)
2 解説:事例・支援に用いるアセスメント項目について
支援事例の記載例(外来における事例)

Ⅴ 両立支援事例 ケーススタディ
事例1 配置転換から3か月後、過敏性大腸症候群、不眠から抑うつ状態を来したケース
事例2 単身赴任生活2年目に、不眠、頭痛、アルコール依存傾向が増悪した適応障害のケース
事例3 うつ状態を呈した若年看護師の治療と職場復帰支援に、上司と主治医が協調して取り組んだケース
事例4 転属に伴う業務の質的、量的変化からうつ状態に至った職員をめぐり、回復後も職域との相補的連携に難渋したケース
事例5 研究職のかかえる適応障害に対し、臨床心理士がコーディネーターとして取り組んだケース
事例6 業務上ストレスからうつ病を発症し休業を繰り返す社員に、リワークプログラムを試みているケース
事例7 悲観から自傷行為に及んだ女性職員の就労支援に、主治医と事業場保健師が協調して取組んだケース
事例8 作業ミスを揶揄されたこと等を契機にうつ病となった職員をめぐり、主治医と保健師が協調したケース
事例9 心身不調を来した職員の現症と作業関連性をめぐり、主治医と産業医の連携が奏功したケース
事例10 「うつ状態」のため休業を繰り返す経過に躁状態を認め、産業医と主治医の連携により就労支援を図ったケース

Ⅵ 両立支援に携わる医療者に求められるコミュニケーション・スキル
1 医療者が備えるべき配慮とコミュニケーション・スキル
2 闘病者の心理ストレスへの対応
3 職域との連携の際に心がけること

Ⅶ 復職(両立支援)コーディネーターに求められる基本スキルと知識
1 マネジメント・スキル
2 労働関係法令の知識
3 社会資源の活用
(つづく)A.K

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