実践編・応用編

キャリアコンサルタント実践の要領 197 | テクノファ

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テクノファは、あなた自身が輝いて働く(生きる)ためのトレーニング・講座をご提供しています。何よりも、自分の人生を自分で計画し切り開いていく、そのための自分自身が、何になりたいのか? そもそも自分は何者なのか? どうやったらなりたいものになれるのか。一つ一つを明確にすることで、地面が揺らいだときにも、急に会社の方針が変わったとしても、しっかりと地面をつかむことができ、自分の働き方をつかむことができるのです。常に成長し変化している人の成長を支援することがキャリア開発支援です。

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このコーナーは、活躍している「キャリアコンサルタント」からの近況や情報などを発信いたします。今回はキャリアコンサルタントのS.Sさんからです。

◆「自己観察の重要性について」
1か月ほど前の朝、ある記事を見つけた。それを読んで、とても悲しい気持ちになった。こういった炎上をみるにつけ、「こうであるべきだ!」といった自分の中の「常識?」や「思い込み」、あるいは「正義」を他者にまで強行に押しつけようとする人が増えていることに僕は危機感を持っている。

以下が、その記事である。
「ディズニーランドに行く海老蔵さんに批判の声!」2017年6月22日、34歳という若さでフリーアナウンサーの小林麻央さんがこの世を去りました。夫で歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが翌23日に記者会見を開き、「できれば、ずっと一緒に生きていきたかった」と麻央さんへの深い愛情を語りました。
そんな中、ある目撃情報が注目を集めます。
それは…6月28日に海老蔵さんが2人の子どもとディズニーランドにいた。写真付きで公開されたツイートは瞬く間に拡散され、多くの人の目にふれることに。
そして、この海老蔵さんの行動に対して、こんなコメントが多く寄せられたのです。
「麻央さんが亡くなってまだ1週間も経っていないのに。信じられない!」
「不謹慎だ。「悲しい」といったのはウソだったのか!」
「炎上して当然。これじゃあまりにも麻央さんが可哀想!」
また、海老蔵さんが自身のブログを頻繁に更新することを「不謹慎だ」と批判する声まで噴出します。
以上、転記終了。

昨年にも「除夜の鐘がうるさい。つくのを止めろ!」とか、「近くに保育園ができたら、子どもの声が気になるから迷惑だ。」などという声が上がっているのを観て情けないきもちになったが、いまの日本には「優しさ」や「思いやり」、「他者へのいたわり」などが無くなってきており、その代わりに自分優先の歪んだ正義感が蔓延しているように感じられる。

それにしても、中に書かれていた声は「批判」というよりも「非難」である。きっと「自分ならそんなところへは行かない。家でおとなしく喪に服してるべきべきだと思う。」という想いがあっての発言だと思われるが、彼らは自分の中に湧いたその「違和感」を表出せずにはいられないといった感じだろうか。
推察するに「他者の行為に対して何かを言わずにおれない」という「自己と他者の混同」が起きていると考えられる。
おそらく、思考と感情の分離ができていないから非難せずにいられない。つまり、なんだかんだと他者の行為について指摘したくなるのは、感情と思考に区別がなく、他者の行為を許せず操作したい気持ち(相手に対して自分の言うことをきかせたい気持ち)が湧いているからに他ならない。

さて・・・ここで僕自身をも含めて俯瞰してみたい。いわゆる「自己観察」というやつだ。思考と感情の双方に焦点化してみよう。かくいう僕自身も上の記事の中に登場する「指摘せずにいられない人たち」に対して批判めいたことを此処にトピックとして上げているわけだが、もちろんこれを書きたくなっている僕自身にも焦点を当てなくてはならない。
つまり、この記述自体が「自己と他者との混同」であり、僕自身が「何か文句を言わずにおれない状態」に在るのではないか・・ということである。
(1)これは非難なのか?
(2)それとも批判なのか?
(3)それとも感想なのか?

冒頭に書いた僕の言葉・・「とても悲しくなった」は感想である。「感じられる」は、僕の自由だ。感じることを禁じることはできない。「他者との混同が起きている」とうのは、僕が勝手に行なっている推察的分析である。こうやって自分の行動を客観視してみることはとても大切なことである。おそらく、このような内容をわざわざ此処に取り上げようとする僕自身にもまた他者に対する批判的な傾向を持つ「同じ族」ということになる。このことは自覚しておかなくてはならない。気がつくと他者に対して批判している自分。

もしかすると、この件とは無関係な何らかの感情、または未完了になっている過去の問題を無意識的に苛立ちや憤りとして表出しているのかもしれない。書きたくなった動機の奥にあるはずの「背景」にもまたメスを入れる必要がある。その反応的な情動の源泉は何なのか?といった具合に疑問を以て観る必要がある。

いま自分は、いったい何をしようとしているのか?
なにをしているのか?
それは、なぜなのか?
自己観察を忘れていれば、そこに「私」が存在せず、単に反応しているだけになってしまうのである。感情に呑み込まれず、翻弄されず、冷静な自分であること。

しかし、思考にも呑みこまれないように・・何年も前からずっと取り組んできたテーマだが、客観性を持つってホント難しい・・
(つづく)K.I

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