国家試験

キャリアコンサルタント国家試験合格 198 | テクノファ

投稿日:

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について、メンタルヘルス、自殺・過労死、ハラスメント等に関する知識、資料について説明していますが今回は、令和3年版過労死等防止対策白書について前回の続きから説明します。

ここからは、新型コロナウイルス感染症が労働者の肉体的な負担や精神的な負担にどのような影響を及ぼしたかについてみる。「医療業」、「社会保険・社会福祉・介護事業」、「小売業(生活必需物資等)」、「建設業(総合工事業等)」、「製造業(生活必需物資等)」、「運輸業(道路旅客・貨物運送業等)」、「卸売業(生活必需物資等)」、「銀行・保険業」、「宿泊・飲食サービス業」、「生活関連サービス業」、「サービス業(廃棄物処理業等)」について、肉体的負担が「非常に大きい」、「大きい」と回答した労働者の割合の推移をみると、「分析対象業種計」では、時点を経るごとに割合は緩やかながら上昇している。業種別にみると、「医療業」、「社会保険・社会福祉・介護事業」では、当該割合は平時から他の業種と比較して高い水準にあったところ、令和2年4~5月には更に上昇し、令和2年9~10 月はその水準を維持、その後令和3年1月には一層上昇している。

これらの業種では、感染拡大の影響が長期化する中で、継続的に肉体的負担が大きいと感じる労働者が増加していることが分かる。「小売業(生活必需物資等)」では、平時においては分析対象業種計とほぼ同水準であったところ、令和2年4~5月に「分析対象業種計」よりもやや大きく上昇した。その後の令和2年9~10月、令和3年1月にはほぼ横ばいで推移しており、肉体的負担が大きいと感じる者が減っていないことが分かる。

男女別・雇用形態別にみると、分析対象業種計では男性より女性の方で当該割合が高まっている。また、「医療業」、「社会保険・社会福祉・介護事業」では、男性、女性ともに当該割合が高まっているが、特に女性の正社員、非正社員において肉体的負担が大きいと感じる者が多いことが分かる。

次に、精神的負担がどのように変化したかみる。
精神的負担が「非常に大きい」、「大きい」と回答した労働者の割合の推移を業種別にみると、「分析対象業種計」では、令和2年4~5月に当該割合が肉体的負担に比べて大きく上昇し、令和2年9~10 月に一旦低下したものの、令和3年1月には再び上昇し、平時を上回る水準となっている。ただし、肉体的負担の変化とは異なり、いずれの業種においても、令和2年4~5月の上昇幅が最も大きく、感染拡大下での労働者の負担が精神的負担として強く表れたことが分かる。業種別にみると、「医療業」、「社会保険・社会福祉・介護事業」では、当該割合は肉体的負担と同様に平時から高い水準にあったところ、令和2年4~5月には更に上昇している。その後、令和2年9~10月には一旦低下したものの、令和3年1月には、再び4~5月と同程度の水準まで上昇している。

男女別・雇用形態別にみると、肉体的負担と同様に、分析対象業種計では男性より女性の方で当該割合が高い。また、「医療業」、「社会保険・社会福祉・介護事業」、「小売業(生活必需物資等)」でも、正社員、非正社員のいずれも男性より女性の方で当該割合が高い。
さらに、感染拡大の影響を受けて特に負担が大きいと感じる者の割合の変動幅が大きかった令和2年4~5月の変化に着目し、業種別に負担が増大したと感じる労働者の割合をみる。

労働者に対して平時及び令和2年4~5月の両時点の肉体的負担、精神的負担の状況を尋ね、負担が増大した労働者の割合を算出した。具体的には、仕事に対する肉体的負担、精神的負担の程度について、時点別に「非常に大きい」、「やや大きい」、「どちらでもない」、「やや小さい」、「非常に小さい」の選択肢で尋ね、平時の回答と令和2年4~5月時点の回答を比較して負担が増大した方向に変化した場合(例えば、負担が「やや小さい」から「非常に大きい」に変化した場合や、「非常に小さい」から「やや小さい」に変化した場合)に「負担が増大した」と捉えて該当する労働者の割合を算出した。「分析対象業種計」でみると、肉体的負担よりも精神的負担の方が増大した労働者の割合が高くなっている。業種別にみると、「医療業」、「小売業(生活必需物資等)」、「銀行・保険業」、「生活関連サービス業」のいずれにおいても、肉体的負担、精神的負担ともに「分析対象業種計」よりも当該割合が高くなっている。また、精神的負担については、上記の4業種の他に「宿泊・飲食サービス業」、「サービス業(廃棄物処理業等)」で負担が増大した者の割合が高くなっている。

(2)国家公務員の超過勤務等の状況
一般職の国家公務員の令和元(2019)年の超過勤務の年間総時間数は、全府省平均で 219時間となっている。これを組織区分別にみると、本府省では 348 時間、本府省以外では 190時間となっている。
一般職の国家公務員の年次休暇は、原則として1年につき 20 日とされ、令和元年の年次休暇の年間使用日数は、全府省平均で14.9日であり、組織区分別にみると、本府省では 13.4日、本府省以外では 15.2 日となっている。

(3)地方公務員の時間外勤務等の状況
地方公務員の時間外勤務時間については、総務省が令和2(2020)年 12 月に公表した「令和元年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査」によると、全国平均で年間約 142 時間となっている。
地方公務員の年次有給休暇の取得日数は、同調査によると、全国平均で 11.7 日となっている。

2 職場におけるメンタルヘルス対策の状況
仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者の割合は、令和2(2020)年は 54.2%であり、依然として半数を超えている。
「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる」とした労働者のうち、その内容をみると、「仕事の量・質」(56.7%)が最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」(35.0%)、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)」(27.0%)となっている。

現在の自分の仕事や職業生活でのストレスについて「相談できる人がいる」とする労働者の割合は 90.8%となっており、「相談できる人がいる」とする労働者が挙げた相談相手は、「家族・友人」(78.5%)が最も多く、次いで「上司・同僚」(73.8%)となっている。また、家族・友人等を除き、職場に事業場外資源(事業場外でメンタルヘルス対策の支援を行う機関及び専門家)を含めた相談先がある労働者の割合は 69.2%である。

なお、大綱において、令和4(2022)年までに仕事上の不安悩み又はストレスについて、職場に事業場外資源を含めた相談先がある労働者の割合を 90%以上とすることを目標としている。
また、「ストレスを相談できる人がいる」とした労働者のうち、実際に相談した人がいる労働者の割合は 74.1%となっており、実際に相談した相手をみると、「家族・友人」(73.5%)が最も多く、次いで、「上司・同僚」(67.6%)となっている。

メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は、令和2年は 61.4%となっている。
また、事業所の規模別にみると、50人以上の事業所は概ね90%を超える割合となっている一方、10人~29人の事業所は53.5%となっている。
医師、保健師等による心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)が平成27(2015)年12月から施行されているところ、メンタルヘルスケアの取組内容をみると、「労働者のストレスの状況などについて調査票を用いて調査(ストレスチェック)」(62.7%)が最も多く、次いで「職場環境等の評価及び改善(ストレスチェック後の集団(部、課など)ごとの分析を含む)」(55.5%)となっている。

なお、大綱において、令和4年までにメンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上とすることを目標としている。また、ストレスチェックを集団分析して、その結果を活用した事業場の割合は、令和2年は66.9%となっている。
なお、大綱において、令和4年までにストレスチェック結果を集団分析し、その結果を活用した事業場の割合を 60%以上とすることを目標としている。
(つづく)A.K

-国家試験

執筆者:

関連記事

キャリアコンサルタント国家試験合格 176 | テクノファ

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について説明していますが、今回は前回に続いて学校教育制度とキャリア教育に関連する知識、資料として、学校教育に関する統計調査について説明します。 文部科学省ホームページ https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/main_b8.htm には学校教育に関する統計調査として次のような統計調査があげられています。 ・学校基本調査 ・学校教員統計調査 ・児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査 ・日本語指導が必要な児童生徒の受入れ状況等に関する調査 ・学校における教育の情 …

キャリアコンサルタント国家資格合格 11 I テクノファ

キャリアコンサルタント国家試験の出題範囲に関係する「キャリアコンサルタントの能力要件の見直し等に関する報告書」について話をしています。 厚労省報告書における、今後キャリアコンサルタントに求められる能力要件についての続きです。 ③省令別表、能力体系等への反映 上記①及び②に掲げた事項に係る省令別表、能力体系等への反映の方向性(時間数を含む)については、以下のとおり整理する。 【全体像】 科目・範囲の項目立てについては現行のままとし、一部について上記①の各事項を踏まえて適切な表記に改める。 また、時間数については、現行の140 時間から、上記①の各事項に係る時間数の増加を20 時間程度、上記②の各 …

キャリアコンサルタント国家試験合格 211 | テクノファ

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について、メンタルヘルス、自殺・過労死、ハラスメント等に関する知識、資料について説明していますが、今回は前回に続き令和3年版過労死等防止対策白書について説明します。 国会への年次報告を義務付ける過労死等防止対策推進法及び過労死等の防止のための対策に関する大綱には、国が取り組む重点対策として、過労死等の調査研究を行うことが明記されています。今回は白書の過労死等の調査研究全体の実施状況報告について項目 2.4 結果の発信、を説明します。 2.4 結果の発信 過労死等防止調査研究センターで行う過労死等事案の分析、疫学 …

キャリアコンサルタント国家試験合格 165 | テクノファ

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について説明していますが、今回は労働者の雇用、労働契約に関連する知識、資料などについて、前回の続きから説明します。 (1)妊産婦の健康管理 使用者は、6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内に出産予定の女性が休業を申請した場合または産後8週間を経過しない女性については、就業させてはなりません。(ただし、産後6週間経過した女性が請求した場合、医師が支障なしと認めた場合は就業できます)。その他、妊婦健診の時間を確保したり、女性労働者が医師等から指導を受けた場合は、事業主はその措置を講じること、女性労働者は育児時間を取 …

キャリアコンサルタント国家試験合格 152 | テクノファ

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について、社会保障に関して必要な知識、資料などについて前回の続きから説明します。 (社会保障制度を支える社会保険について) 社会保険とは一般的に、医療保険、年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険の総称です。(会社員を対象とする健康保険、厚生年金保険の2つを社会保険と呼ぶこともあります) 社会保険に含まれる各保険について次に説明します。 〇雇用保険制度 ハローワークインターネットサービス https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_summary.ht …