国家試験

自殺総合対策大綱 キャリコン国家試験合格 223 | テクノファ

投稿日:

キャリアコンサルタントに必要な情報をお伝えします。

■自殺総合対策大綱
自殺総合対策大綱は、自殺対策基本法に基づき、自殺総合対策会議における議論を経て、国が推進すべき自殺対策の指針として定めるものです。平成19年6月に初めての大綱が策定された後、平成20年10月に一部改正、平成24年8月に初めて全体的な見直しが行われました。平成24年に閣議決定された大綱は、おおむね5年を目途に見直すこととされていたことから、平成28年の自殺対策基本法の改正趣旨や我が国の自殺の実態を踏まえて抜本的に見直し、平成29年7月「自殺総合対策大綱~誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して~」が閣議決定されました。

見直し後の大綱では
・地域レベルの実践的な取組の更なる推進
・若者の自殺対策、勤務問題による自殺対策の更なる推進
・自殺死亡率を先進諸国の現在の水準まで減少することを目指し、平成38年までに平成27年比30%以上減少させることを目標とすることを掲げています。

さらに平成29年に閣議決定された大綱について、我が国の自殺の実態を踏まえ、令和4年10月、「自殺総合対策大綱~誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指して~」が閣議決定されました。見直し後の大綱では、
・子ども・若者の自殺対策の更なる推進・強化
・女性に対する支援の強化
・地域自殺対策の取組強化
・新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえた対策の推進など、総合的な自殺対策の更なる推進・強化を掲げています。

● 自殺総合対策大綱の概要
第1自殺総合対策の基本理念
誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指す
〇 自殺対策は、社会における「生きることの阻害要因」を減らし、「生きることの促進要因」を増やすことを通じて、社会全体の自殺リスクを低下させる。

第2 自殺の現状と自殺総合対策における基本認識
〇 自殺は、その多くが追い込まれた末の死である
〇 年間自殺者数は減少傾向にあるが、非常事態はいまだ続いている
〇 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえた対策の推進
〇 地域レベルの実践的な取組をPDCAサイクルを通じて推進する

第3 自殺総合対策の基本方針
ー 生きることの包括的な支援として推進する
ー 関連施策との有機的な連携を強化して総合的に取り組む
ー 対応の段階に応じてレベルごとの対策を効果的に連動させる
ー 実践と啓発を両輪として推進する
ー 国、地方公共団体、関係団体、民間団体、企業及び国民の役割を明確化し、その連携・協働を推進する
ー 自殺者等の名誉及び生活の平穏に配慮する

第 4 自殺総合対策における当面の重点施策
1.地域レベルの実践的な取組への支援を強化する
2.国民一人ひとりの気付きと見守りを促す
3.自殺総合対策の推進に資する調査研究等を推進する
4.自殺対策に関わる人材の確保、養成及び資質の向上を図る
5.心の健康を支援する環境の整備と心の健康づくりを推進する
6.適切な精神保健医療福祉サービスを受けられるようにする
7.社会全体の自殺リスクを低下させる
8.自殺未遂者の再度の自殺企図を防ぐ
9.遺された人への支援を充実する
ー 民間団体との連携を強化する
ー 子ども・若者の自殺対策を更に推進する
ー 勤務問題による自殺対策を更に推進する
ー 女性の自殺対策を更に推進する

第5 自殺対策の数値目標
〇 誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指すため、当面は先進諸国の現在の水準まで減少させることを目指し、令和8年までに、自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)を平成27年と比べて30%以上減少させることとする。(平成27年の18.5から令和8年は3.0以下) (令和2年:16.4)

第6 推進体制等
ー 国における推進体制
ー 地域における計画的な自殺対策の推進
ー 施策の評価及び管理
ー 大綱の見直し

上記の自殺総合対策大綱第4の自殺総合対策における当面の重点施策の各項目の詳細
1.地域レベルの実践的な取組への支援を強化する
〇地域自殺実態プロファイル、地域自殺対策の政策パッケージの作成
〇地域自殺対策計画の策定・見直し等の支援
〇地域自殺対策推進センターへの支援
・地域自殺対策推進センター長の設置の支援
・全国の地域自殺対策推進センター長による会議の開催に向けた支援
〇自殺対策の専任職員の配置・専任部署の設置の促進

2.国民一人ひとりの気づきと見守りを促す
〇自殺予防週間と自殺対策強化月間の実施
〇児童生徒の自殺対策に資する教育の実施
・命の大切さ・尊さ、SOSの出し方、精神疾患への正しい理解や適切な対応を含めた心の健康の保持に係る教育等の推進
〇自殺や自殺関連事象等に関する正しい知識の普及、うつ病等についての普及啓発
・「自殺は、その多くが追い込まれた末の死である」「自殺対策とは、生きることの包括的支援である」という認識の普及
・メンタルヘルスの正しい知識の普及促進

3.自殺総合対策の推進に資する調査研究等を推進する
〇自殺の実態や自殺対策の実施状況等に関する調査研究・検証・成果活用
・相談機関等に集約される情報の活用の検討
〇子ども・若者及び女性等の自殺調査、死因究明制度との連動
・自殺等の事案について詳細な調査・分析
・予防のための子どもの死亡検証(CDR;Child Death Review)の推進
・若者、女性及び性的マイノリティの生きづらさ等に関する支援一体型の実態把握
〇コロナ禍における自殺等の調査
〇うつ病等の精神疾患の病態解明等につながる学際的研究

4.自殺対策に関わる人材の確保、養成及び資質の向上を図る
〇大学や専修学校等と連携した自殺対策教育の推進
〇連携調整を担う人材の養成
〇かかりつけ医、地域保健スタッフ、公的機関職員等の資質向上
〇教職員に対する普及啓発
〇介護支援専門員等への研修
〇ゲートキーパーの養成
・若者を含めたゲートキーパー養成
〇自殺対策従事者への心のケア
・スーパーバイザーの役割を果たす専門職の配置等を支援
〇家族・知人、ゲートキーパー等を含めた支援者への支援

5.心の健康を支援する環境の整備と心の健康づくりを推進する
〇職場におけるメンタルヘルス対策の推進
・パワーハラスメント対策の推進、SNS相談の実施
〇地域における心の健康づくり推進体制の整備
〇学校における心の健康づくり推進体制の整備
〇大規模災害における被災者の心のケア、生活再建等の推進

6.適切な精神保健医療福祉サービスを受けられるようにする
〇精神科医療、保健、福祉等の連動性の向上、専門職の配置
〇精神保健医療福祉サービスを担う人材の養成等
・自殺の危険性の高い人を早期に発見し確実に精神科医療につなげるように体制の充実
〇子どもに対する精神保健医療福祉サービスの提供体制の整備
・子どもの心の診療体制の整備
〇うつ病、依存症等うつ病以外の精神疾患等によるハイリスク者対策

7.社会全体の自殺リスクを低下させる
〇相談体制の充実と相談窓口情報等の分かりやすい発信、アウトリーチ強化
〇ICT(インターネット・SNS等)活用
・SNS等を活用した相談事業支援の拡充、ICTを活用した情報発信を推進。
〇インターネット上の誹謗中傷及び自殺関連情報対策の強化
・自殺の誘引・勧誘等情報についての必要な自殺防止措置・サイバーパトロールによる取組を推進
・特定個人を誹謗中傷する書き込みの速やかな削除の支援や人権相談等を実施
〇ひきこもり、児童虐待、性犯罪・性暴力の被害者、生活困窮者、ひとり親家庭に対する支援
〇性的マイノリティの方等に対する支援の充実
〇関係機関等の連携に必要な情報共有
〇自殺対策に資する居場所づくりの推進
・オンラインでの取組も含めて孤立を防ぐための居場所づくり等を推進
〇報道機関に対するWHOガイドライン等の周知
〇自殺対策に関する国際協力の推進

<引用先>
・ 厚生労働省の自殺対策ホームページ
<ahref=”https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/taikou_h290725.html#:~:text”>https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/taikou_h290725.html#:~:text

(つづく)A.K

-国家試験

執筆者:

関連記事

キャリアコンサルタント国家試験合格 33 | テクノファ

今回は、キャリアコンサルタントを目指す方に知っておいていただきたい、2級キャリアコンサルタント技能検定の概要について、受検資格や、その手続きについて説明します。 ■受検には、一定の資格が必要になる 「2級キャリアコンサルタント技能士」 に求められるのは、個人の相談に対し相談者の問題・課題などを見立てることができて、1 対1の相談支援が的確にできるレベルで、この技能検定試験は、その技能と知識を問うものになります。 したがって、誰でも受検できるというものではなく、一定の受検資格を有するものに限られます。 ■2級の受検資格 (複数の資格に該当する場合は、いずれか1つを満たせば受検できます) 受 検 …

キャリアコンサルタント国家試験合格 79 | テクノファ

前回までは、キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う上で係りがある、働きかた改革を推進する多様で柔軟な働きかたを推進する制度・施策の一つとして、育児・介護休業法(育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)で規定する短時間勤務制度(所定労働時間の短縮措置)について説明しましたが、今回は育児・介護休業法で規定する、休業制度についてキャリアコンサルタントが知っているとよいことを説明します。 育児・介護休業法は少子化対策として育児支援の充実、介護対策として介護をしながらでも働ける柔軟な制度の充実を推進し、子育てや介護などの家庭状況により時間的制約を抱えている働く …

キャリアコンサルタント国家資格合格4I テクノファ

キャリアコンサルタントは、企業、学校、就業、地域などの領域で人(クライアント)からの相談に応じて、クライアントの持っている課題に的確にアドバイスをする役割を担っていますので、社会的に公平で倫理観の強いことが要求されています。 特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会では、「キャリアコンサルタント倫理綱領」を定め、キャリアコンサルタントにこの綱領を行動指針とすることを求めています。 以下に「キャリアコンサルタント倫理綱領」を掲げます。 ―序 文― 特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会(以下、協議会)は、キャリアコンサルタントの養成等に関わる団体を会員とし、キャリアコンサルティ …

キャリアコンサルタント国家試験合格 32-2 | テクノファ

今回は前回の続きで、キャリアコンサルタントに向けての労働法関係の過去問についてです。ここでは、新「キャリアコンサルタント試験の出題範囲(キャリアコンサルタント試験の試験科目及びその範囲並びにその細目)」に焦点を合わせて、分野ごとに過去問を中心に勉強をしています。 労働法関係の過去問では、多くの【問】で次の法令に関する名称は略語を使用しています。また、法令の名称などは変わりますので注意が必要です。後日名称の変わった法律について勉強したいと思います。 ・個人情報の保護に関する法律 : 個人情報保護法 ・高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 : 高年齢者雇用安定法 ・個別労働関係紛争の解決の促進に関 …

セクシュアルハラスメント等の防止対策の強化 | テクノファ

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に必要な知識とそれを補う資料について、メンタルヘルス、自殺・過労死、ハラスメント等に関する知識、資料について説明していますが、今回は前回に続き令和3年版過労死等防止対策白書について説明します。 今回は、政府が過労死等防止対策推進法に基づき国会に年次報告した白書における、過労死等の防止のために講じた施策の実施状況報告について、項目1.労働行政機関等における対策、を前回の続きから説明します。 1.労働行政機関等における対策 1.4 ハラスメント防止対策 ハラスメント対策の強化(男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、労働施策総合推進法の改正)の …