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ゲートキーパーになろう! キャリコン国家試験合格 232 | テクノファ

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キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う際に有用必要な知識について説明します。

■ ゲートキーパーになろう!
厚生労働省の自殺対策のホームページのメニューには「ゲートキーパー」の項目がありまゲートキーパーになろう!す。そのリンク先の厚生労働省のホームページ、ゲートキーパーになろう

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/gatekeeper.html
より引用説明します。

〇ゲートキーパーとは、悩んでいる人に気付いて、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守りができる人のことです。特別な研修や資格は必要としないので誰でもゲートキーパーになることができます。自殺対策上は、心理、社会的問題や生活上の問題、健康上の問題などの悩みから自殺の危険を抱えている人々に気付き、そのような人に寄り添い、適切にかかわることにより「孤独・孤立」を防ぎ、必要な支援を図ることができる人のことで、言わば「命の門番」とも位置付けられる人のことです。

周りに悩んでいる人がいるときに、少しでも元気になってもらうために何かできることがないか、しかし何をしたらよいのかわからないと悩むような時に、勇気を出してまずはやさしく声掛けしてみましょう。1人でも多くの人が、ゲートキーパーとしての意識を持って、専門性の有無にかかわらず、それぞれの立場でできることから進んで行動を起こしていくことがゲートキーパーの第一歩につながります。

〇ゲートキーパーには下記の4つの役割が期待されています。
・変化に気づく
家族や仲間の変化に気づいて声をかける
・じっくりと耳を傾ける
本人の気持ちを尊重し耳を傾ける
・支援先につなげる
早めに専門家に相談するよう促す
・温かく見守る
温かく寄り添いながらじっくりと見守る
という4つの役割が期待されていますが、そのうちどれか1つのことができるだけでも、悩んでいる人にとっては大きな支えになります。

〇ゲートキーパーの心得
・自ら相手とかかわるための心の準備をしましょう
・温かみのある対応をしましょう
・真剣に聴いているという姿勢を相手に伝えましょう
・相手のこれまでの苦労をねぎらいましょう
・心配していることを伝えましょう
・わかりやすく、かつゆっくりと話をしましょう
・一緒に考えることが支援です
・準備やスキルアップも大切です
・自分が相談にのって困ったときのつなぎ先(相談窓口等)を知っておきましょう
・ゲートキーパー自身の健康管理、悩み相談も大切です

■自殺予防週間と自殺対策強化月間
厚生労働省の自殺対策のホームページに記載されている自殺対策の一つ「広報・啓発」のなかに「広報の取組」として自殺予防週間と自殺対策強化月間があげられています。
厚生労働省のホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/gekkan_data1.html
より引用説明します

日本では、自殺対策基本法に基づき、毎年9月10日から16日を「自殺予防週間」、毎年3月を「自殺対策強化月間」と定めて、国、地方公共団体、関係団体等が連携して「いのち支える自殺対策」という理念を前面に打ち出した啓発活動を推進しています。

〇自殺予防週間
自殺対策を推進するためには、自殺について、誤解や偏見をなくし、正しい知識を普及啓発することが重要です。このため、自殺対策基本法では、9月10日から9月16日までを「自殺予防週間」と位置付け、国及び地方公共団体は、啓発活動を広く展開するものとし、それにふさわしい事業を実施するよう努めるものとすること、とされています。

また、平成29年7月25日に閣議決定した、「自殺総合対策大綱」では、国、地方公共団体、関係団体及び民間団体等が連携して「いのち支える自殺対策」という理念を前面に打ち出して啓発活動を推進し、あわせて、啓発事業によって援助を求めるに至った悩みを抱えた人が必要な支援を受けられるよう、支援策を重点的に実施することとされています。

〇自殺対策強化月間
最近の自殺をめぐる厳しい情勢を踏まえ、様々な悩みや問題を抱えた人々に届く「当事者本位」の施策の展開ができるよう、政府全体の意識を改革し、一丸となって自殺対策の緊急的な強化を図るため、自殺総合対策会議において、「いのちを守る自殺対策緊急プラン」を決定し、月別自殺者数の最も多い3月を「自殺対策強化月間」と定めました。

自殺対策強化月間では、国、地方公共団体、関係団体等が連携して、重点的に広報啓発活動を展開するとともに、関係施策を強力に推進するため、経済団体、労働団体、関係する職能団体、当事者等の団体及び支援団体、関係する学会、直接自殺対策に関係する活動を行っている団体以外の、広い意味での自殺対策に資する活動を展開している団体及び自殺対策に関する普及啓発事業等に協力することのできる全国組織・体制を有する団体等、できる限り幅広い団体からの協賛を得て、当事者本位の施策の展開を行っています。

■こころの耳
「こころの耳」は、働く人やその家族、職場のメンタルヘルス対策に取り組む事業者に向けて、メンタルヘルスケアに関するさまざまな情報や相談窓口を提供している、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトとして以前にも説明しました。 「こころの耳」にはトパンフレット・リーフレット/マニュアル・報告書等のサイト
https://kokoro.mhlw.go.jp/brochure/index/#head-5
があり、サイト内の自殺対策の項目から関連サイトへの下記リンクがあります。

■誰でもゲートキーパー手帳 第2版(平成24年3月作成)
前回説明した厚生労働省のホームページ「ゲートキーパーになろう」のリンク先資料に
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000168752.pdf
がアップされています。

ゲートキーパーとして、悩みを抱えている人の支援を行う時に必要なポイントをコンパクトに紹介した手帳です。印刷したものを折りたたんで常に持ち歩けるサイズになっており、取り出して見やすいようにまとめられています。支援が必要な人の家族や友人を含め、多くの人が利用しやすいようになっています。

■飲酒と自殺
アルコールの乱用、依存、大量飲酒、酩酊は自殺のリスクを高めるといわれ、アルコールと自殺率が関連するという報告や、アルコールの大量飲酒はその後の自殺念慮の出現との関係が認められ、計画性のある自殺より計画性のない自殺と関連し自殺死亡のリスクを高めるという報告があります。
〇アルコール健康障害対策
厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000176279.html
より引用説明します。

不適切な飲酒がアルコール健康障害の原因となること。更に、アルコール健康障害は、本人の健康の問題であるのみならず、飲酒運転、暴力、虐待、自殺などの様々な問題にも密接に関連することを注意喚起しているホームページです。アルコールに起因する問題のサイトにリンクしています。そのなかの「アルコールとうつ、自殺」の項目のリンク先が下記サイトです。

〇e-ヘルスネット
厚生労働省の生活習慣病予防のための健康情報サイト

アルコールとうつ、自殺


アルコールとうつ、自殺について説明しています。

内容は次のようになっています。
■アルコールとうつ病 飲酒と自殺
1: 飲酒直後の自殺
2: 慢性的な飲酒と自殺
3: アルコール使用障害と自殺
■のめば、のまれる
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトとして先に説明したサイト中のパンフレット・リーフレット/マニュアル・報告書等のページの自殺対策の項目に、リーフレットサイトへの下記リンクがあります。
のめば、のまれる(アルコール問題対策) 平成22年 自殺予防総合対策センター
https://www.city.obihiro.hokkaido.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/893/100831_nomebanomareru.pdf

内容は次のようになっています。
・アルコールの負の影響
アルコールとうつ、自殺にはつながりがあります
・チェックリスト
C.A.G.E.(アルコール依存症スクリーニングテスト)こんなことはないですか?
・対処法
本人向け
家族・まわりの人向け
(つづく)A.K

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