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キャリアコンサルタント国家試験合格 12 I テクノファ

投稿日:2020年10月13日 更新日:

キャリアコンサルタントが社会的ニーズとしてのキャリア開発・形成の支援活動であるキャリアコンサルティングを行うために、具体的にどのような知識とスキルが求められるのかを、2級キャリアコンサルティング技能士検定試験の科目に沿って説明します。

平成30年3月に厚生労働省から「キャリアコンサルタントの能力要件の見直し等に関する報告書」が発表されたことにあわせて、2級キャリアコンサルティング技能士検定試験の「試験科目及びその範囲並びにその細目」がキャリアコンサルティング協議会により改定、公表されています。2020(令和2)年度の試験から、新「試験科目及びその範囲並びにその細目」として実施されていますので、それに従って説明します。

試験は、学科試験と実技試験とに分かれています。学科試験の科目は、「キャリアコンサルティングの社会的意義」、「相談実施等に係る諸理論及び諸制度」、「相談実施技法」、「相談実施の包括的な推進と効果的な実施能力」です。実技試験は「キャリアコンサルティング作業」 を判定するものです。
1.「キャリアコンサルティングの社会的意義」
キャリアコンサルティングの社会的意義に関しては、
①社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解
②キャリアコンサルティングの役割の理解
について問われますが、これらはすでに説明しましたので、重複を避けるためにここでは省略します。

2.「相談実施等に係る諸理論及び諸制度」
学科試験の中心的な位置を占める科目です。この科目は範囲が広いと同時にそれぞれの項目自体もかなり範囲が広く、間われる内容もハイレベルです。この科目の範囲は、以下のとおりです。
①キャリアに関する理論
②カウンセリングに関する理論
③職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識
④企業におけるキャリア形成支援の知識
⑤労働市場の知識
⑥労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識
⑦学校教育制度及びキャリア教育の知識
⑧メンタルヘルスの知識
⑨中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識
⑩人生の転機の知識
⑪個人の多様な特性の知識

3.2級キャリアコンサルティング技能士検定試験の内容
試験は、学科試験Aと実技試験Bとに分かれています。

A 学科試験・四肢択一のマークシート方式による解答、出題数50問の筆記試験による学科試験(100分)

<対象となる知識、技能>
Ⅰ キャリアコンサルティングの社会的意義
① 社会及び経済の動向並びにキャリア形成支援の必要性の理解
② キャリアコンサルティングの役割の理解

Ⅱ キャリアコンサルティングを行うために必要な知識
① キャリアに関する理論
② カウンセリングに関する理論
③ 職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識
④ 企業におけるキャリア形成支援の知識
⑤ 労働市場の知識
⑥ 労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識
⑦ 学校教育制度及びキャリア教育の知識
⑧ メンタルヘルスの知識
⑨ 中高年齢期を展望するライフステージ及び発達課題の知識
⑩ 人生の転機の知識
⑪ 個人の多様な特性の知識

Ⅲ キャリアコンサルタントに必要な技能
① 基本的な技能
(1) カウンセリングの技能
(2) グループアプローチの技能
(3) キャリアシート(法第15条の4第1項に規定する職務経歴等記録書を含む。)の作成指導及び活用の技能
(4) 相談過程全体の進行の管理に関する技能
② 相談過程において必要な技能
(1) 相談場面の設定
1 物理的環境の整備
2 心理的な親和関係(ラポール)の形成
3 キャリア形成及びキャリアコンサルティングに係る理解の促進
4 相談の目標、範囲等の明確化
(2) 自己理解の支援
1 自己理解への支援
2 アセスメント・スキル
(3) 仕事の理解の支援
(4) 自己啓発の支援
(5) 意思決定の支援
1 キャリア・プランの作成支援
2 具体的な目標設定への支援
3 能力開発に関する支援
(6) 方策の実行の支援
1 相談者に対する動機づけ
2 方策の実行のマネジメント
(7) 新たな仕事への適応の支援
(8) 相談過程の総括
1 適正な時期における相談の終了
2 相談過程の評価

キャリアコンサルタントの倫理と行動
① キャリア形成及びキャリアコンサルティングに関する教育並びに普及活動
② 環境への働きかけの認識及び実践
③ ネットワークの認識及び実践
(1) ネットワークの重要性の認識及び形成
(2) 専門機関への紹介及び専門家への照会
④ 自己研鑽及びキャリアコンサルティングに関する指導を受ける必要性の認識
(1) 自己研鑽
(2) スーパービジョン
⑤ キャリアコンサルタントとしての倫理と姿勢
(1) 活動範囲・限界の理解
(2) 守秘義務の遵守
(3) 倫理規定の厳守
(4) キャリアコンサルタントとしての姿勢

B 実技試験
・論述試験:ケースについて記述式による解答 (60分)
・面接試験:ロールプレイ(20分)と口頭試問(10分)

<対象となる実技>
キャリアコンサルティングを行うために必要な技能
① 基本的技能
② 相談過程において必要な技能
(つづく)A.K

 

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