実践編・応用編

キャリアコンサルタント実践の要領 15 I テクノファ

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テクノファキャリアコンサルタント養成講座 受講経験録1

Aさんは中小企業に勤めている小学高学年と5歳半の子供をもつ女性です。Aさんには同じ中小企業に勤めるBさんがいます。Bさんは不登校の小学生を抱えています。Bさんは、下の子供を公立保育園に預けているので、6時までには迎えに行かなければなりません。今年から、会社でも働き方改革により週休2日制が導入されましたが、彼女たちの職場ではその分、平日の勤務時間が20分延長されてしまいました。

Bさんは、上司に「20分の延長でバス1本の違いが出てしまい、結局帰宅が1時間遅くなる」ので特別に前の時間に退社させてほしいと願い出ましたが、聞き入れてもらえませんでした。2,3回早退していましたが、結局同じ公立保育園に子供を預けている友達に頼んで1時間預かってもらっているようです。

BさんはAさんに、「タ食もお風呂も時間が無くなり、子供に対して怒ることが多くなった」などとしきりに相談をするようになりました。そんな時期が1年位たった後、Bさんは不登校の小学校のお子さんが理由で会社を辞めていってしましました。Aさんは、Bさんが会社を辞めたのは不登校のお子さんが理由ではないと感じています。Bさんは上司に相談した後「なんのための週休2日なのか分からない。勤務時間が延長されて、私は暗に退職を迫られているような気がする」と言っていたからです。

AさんはもっとBさんの力になってあげたかったと思いながら会社勤めをしていましたが、あるとき「キャリアコンサルタント」という資格を知りました。厚生労働省の国家資格であること、企業の中で人間関係の相談に乗ってあげる力を付けることなどを知り、どこかの「キャリアコンサルタント養成講座」を受けたいとNetで多くの「キャリアコンサルタント養成講座」を調べました。

その結果テクノファの「キャリアコンサルタント養成講座」が自分に合うのではないかと思い、3か月講座を受講することに決めました。決めた理由は16年の「キャリコンサルタント養成講座」の歴史と「組織と個人の共生」ということにありました。

ここからはAさんが経験し、奮闘したテクノファ「キャリアコンサルタント養成講座」の様子をお伝えします。

初日は主任講師の講義から始まりました。

【初日の講義】
厚生労働大臣から認定を頂戴しているテクノファのキャリアコンサルタント養成講座です。12日間でキャリアコンサルタントの卵を養成する講座です。

私たちの特徴は何といっても日本でこれ以上のメンバーはあり得ない、という一流の講師陣による、密着型指導の講座です。過去(2015年度まではキャリアカウンセラー養成コースの名称で実施)に参加された方には絶大なる信頼と高い評価をいただいている講座です。

今回はこのコロナの影響で12日間すべてがOn Line のWebコースになっています(厚労省の指示による)が、コロナが明ければまた元に戻ると思います。

加えてもう一つの特徴として、厚生労働大臣から認定を受けている20数社の講座の中で唯一とも言える、自分自身に向き合うこと(「内的キャリア」に焦点を当てる)を基本としてカリキュラム構成をしている講座である点です。

人と向き合うキャリアコンサルタントにとってまず必要なことは自分のことがしっかり分っていること。これは簡単そうに思えて実はかなり難しいことと言えます。世の中は日々どんどん変化していきます。それに左右されないしっかりとした軸があってこそキャリアコンサルタントはできる、という私たちの信念のもと「内的キャリア」の部分にかなりの時間を使ってコースのカリキュラムを設定しています。

少し話は前後しますが、この講座の成り立ちから改めてご説明したいと思います。私たちの業界では、2016年4月に大きな変化が訪れました。キャリアコンサルタントという国家資格制度が出来上がったのです。それに合わせて、人材養成についても大臣認定の登録講座制度が生まれました。テクノファの講座も厚生労働大臣から認定を受けた講座に衣替えをしました。

厚生労働省サイト(認定講座一覧)はこちらにあります。

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11800000-Shokugyounouryokukaihatsukyoku/0000120784.pdf

さて、テクノファ講座についてのご説明に入りましょう。「キャリアコンサルタント」が必要とされる背景と意義からまずご説明します。ここでは、資格制度についての概要をお伝えします。キャリアコンサルティングの定義は、職業能力開発促進法第2条5項において「労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うこと」と定められています。そしてキャリアコンサルタントは、職業能力開発促進法第30条の3にて「キャリアコンサルタントの名称を用いて、キャリアコンサルティングを行うことを業」と定められています。

2016年からキャリアコンサルタント試験が国家試験として制度がスタートしました。今まで存在していた技能検定も引き続き制度として存続していますので、そのレベルの違いを説明します。キャリアコンサルタント資格の上位資格として、2級キャリアコンサルティング技能士、そしてその上に1級キャリアコンサルティング技能士が存在する形になっています。2級は熟練レベル、1級は指導者レベルという言い方もされています。

詳細は厚生労働省のホームページを見てください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/shokugyounouryoku/career_formation/career_consulting/index.html

Aさんは、今までの講師の説明の中で「内的キャリア」という言葉に引っ掛かりましたが、その後の主任講師の説明で直ぐに納得しました。
(つづく)T.A

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