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キャリアコンサルタント国家試験合格 31 | テクノファ

投稿日:2021年1月22日 更新日:

今回はキャリアコンサルタントが勉強すべき労働関係法令の過去問についてです。「キャリアコンサルタント試験の試験科目及びその範囲並びにその細目6」には次のように説明されています。

6 労働政策及び労働関係法令並びに社会保障制度の知識
次に掲げる労働者の雇用や福祉を取り巻く各種の法律・制度に関し、キャリア形成との関連において、その目的、概念、内容、動向、課題、関係機関等について一般的な知識を有すること。
① 労働関係法規及びこれらに基づく労働政策
ア 労働基準関係
労働基準法、労働契約法、労働時間等設定改善法、労働安全衛生法
イ 女性関係
男女雇用機会均等法、女性活躍推進法、パートタイム労働法(パートタイム・有期雇用労働法)
ウ 育児・介護休業関係
育児・介護休業法
エ 職業安定関係
労働施策総合推進法(旧:雇用対策法)、職業安定法、若者雇用促進法、労働者派遣法、高年齢者雇用安定法、障害者雇用促進法
オ 職業能力開発関係
職業能力開発促進法
カ その他の労働関係法令

② 年金、社会保険等に関する社会保障制度等
・厚生年金
・国民年金
・労災保険
・雇用保険
・健康保険
・介護保険 等

【問 き】労働関係法令及び社会保険制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1.労働基準法では、使用者は割増賃金を支払えば、法定労働時間 (一週間に40時間、一日に8時間)を超えて従業員に労働させることができる。
2.民間事業所の労働者が業務上の負傷を被った場合に、事業主が労働者災害補償保険の保険料を納めていないときは労働者は保険給付を受けることができない。
3.障害者雇用促進法では、一般民間企業における障害者雇用率 (法定雇用率)は2%とされている。
4.厚生年金保険では、65歳以上の労働者は被保険者となることはできない。

【正解】3

【解説】
1.誤り
労働基準法はその第三十二条で使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。また使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。と規定している。
2.誤り
労災保険法は労働者を使用する事業を適用事業と規定している。労働保険徴収法はその第三条で労災保険法の規定する適用事業の事業主については、その事業が開始された日に、その事業につき労災保険に係る労働保険の保険関係が成立すると規定している。
3.正しい
障害者雇用促進法はその第四十三条で 事業主は、厚生労働省令で定める雇用関係の変動がある場合には、その雇用する対象障害者である労働者の数が、その雇用する労働者の数に障害者雇用率を乗じて得た数以上であるようにしなければならないと規定している。
2018年4月より、民間企業の法定雇用率は2.2%に引き上げられました。2021年4月には、2.3%に引き上げられます。
4.誤り
厚生年金保険法は適用事業所を規定している。厚生年金保険法はその第九条で適用事業所に使用される七十歳未満の者は、厚生年金保険の被保険者とすると規定している。

この問いには、労働基準法(再出)と労災保険法(再出)、労働保険徴収法、障害者雇用促進法、厚生年金保険法(再出)が出てきます。

キャリアコンサルタントを目指す方は、まず労働保険徴収法を勉強すると良いと思います。
【労働保険の保険料の徴収等に関する法律:労働保険徴収法】
(趣旨)
第一条 この法律は、労働保険の事業の効率的な運営を図るため、労働保険の保険関係の成立及び消滅、労働保険料の納付の手続、労働保険事務組合等に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)
第二条 この法律において「労働保険」とは、労働者災害補償保険法による労働者災害補償保険及び雇用保険法による雇用保険を総称する。

(保険関係の成立)
第三条 労災保険法第三条第一項の適用事業の事業主については、その事業が開始された日に、その事業につき労災保険に係る労働保険の保険関係が成立する。

第四条 雇用保険法第五条第一項の適用事業の事業主については、その事業が開始された日に、その事業につき雇用保険に係る保険関係が成立する。

(保険関係の消滅)
第五条 保険関係が成立している事業が廃止され、又は終了したときは、その事業についての保険関係は、その翌日に消滅する。

(労働保険料)
第十条 政府は、労働保険の事業に要する費用にあてるため保険料を徴収する。

(徴収金の徴収手続)
第三十条 労働保険料その他この法律の規定による徴収金は、この法律に別段の定めがある場合を除き、国税徴収の例により徴収する。

(労働保険料の負担)
第三十一条 次の各号に掲げる被保険者は、当該各号に掲げる額を負担するものとする。

(賃金からの控除)
第三十二条 事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、前条第一項又は第二項の規定による被保険者の負担すべき額に相当する額を当該被保険者に支払う賃金から控除することができる。この場合において、事業主は、労働保険料控除に関する計算書を作成し、その控除額を当該被保険者に知らせなければならない。

(労働保険事務組合)
第三十三条 中小企業等協同組合法第三条の事業協同組合又は協同組合連合会その他の事業主の団体又はその連合団体は、団体の構成員又は連合団体を構成する団体の構成員である事業主その他厚生労働省令で定める事業主の委託を受けて、この章の定めるところにより、これらの者が行うべき労働保険料の納付その他の労働保険に関する事項を処理することができる。

(権限の委任)
第四十五条 この法律に定める厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができる。

(つづく)木下昭

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