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キャリア開発支援のためのメールマガジン…vol.86(2020年3月号)…

■□■━━【コラム】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

 キャリア・カウンセラー便り"鈴木秀一さん"

  ◆このコーナーは、活躍している「キャリア・カウンセラー」からの
   近況や情報などを発信いたします。◆

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 欲求を手放す若者たち 

コロナウイルスの感染拡大によって海外からの旅行者が激減している。

日本各地の観光地では閑古鳥が鳴いており、相次ぐキャンセルにホテルや旅行代理店各社は
悲鳴をあげているとのこと。

この状況については原因がはっきりしているし、できるだけ早いうちに事態が収束に向かうことを
願っているが、今回の問題だけにかぎらずJTBや近畿日本ツーリストなどに代表される旅行会社は
今後の需要に大きな危機感を抱いているという。

旅行会社に限らず、多くの企業は市場の動向を把握するために不特定多数に向けてアンケート等を
使ったリサーチを行なうことは珍しくないが、今回は特に若者世代に焦点を絞った点に注目したい。

アンケートの内容は、「もし、宝くじが当たったら何にお金を使いますか?」という問いかけを
行なうことで潜在的なニーズを掘り起こし、今後の企画や開発に活かそうというのである。

集計の結果としては、「旅行に行きたい」と答える若者が激減しており、早急に何らかの手を
打たねばならない現実を突きつけられてしまったのだが、旅行会社にとっては死活問題であるだけに
戸惑いを隠せなかったようである。現状を支えている団塊世代の需要には期間的な限りがあるからである。

さて、自分たちが若かった頃を振り返ってみると、こういったミラクルクエスチョンに対しては
幾つもの候補が挙がったものだ。

たとえば「豪邸に住みたい」とか、「高級スポーツカーを乗り回したい」、
または「世界中を旅して歩きたい」といった具合にである。
中には「それを元手に会社を立ち上げる」だの、「島を買う」だの「自家用飛行機を持つ」など、
数え上げたらキリがないほど多くの「欲求」について語ることができた。

もっとも、あるていど年齢を重ねたことによって経済の構成要素におけるバランスとして
「富の再分配」についての理解と共に、社会全体を見渡せる見識の広がりや自己理解の深まりによって、
自らの中に存在する「欲」の正体が現状に対する不満の反映であったり、
成育歴の中で充たされずにきたが故に生じる欠乏欲求であることが自覚できるようになり、
「不満の解消」と「自己実現」の区別くらいはつくようになった。

しかし、豪華客船に乗って世界を周りたいとまでは言わずとも、たまの休みには
遠出したい気持ちはあるし、特に贅沢はせずとも日々の生活に困窮するような状況は避けたいと思う。

そのような"昭和を生きた我々"からすればアンケート結果は意外な内容であった。
なんと筆頭に挙がった回答は「新型のスマホを手に入れること」だったのである。
もちろん何を答えようと個人の自由であるし、そこには何も制限はない。

それに、彼らが「宝くじの当選で得られた金額」をどれくらいに想定したかは不明であるし、
スマホといえども高価なモデルであれば数十万円ほどの価格ということもあり、
おこずかいの少ない若者にしてみれば現実的な解答例といえる。
そのような事情や背景を理解すればこそ、その回答を否定するつもりはない。

だが、それ以前に気になるのは「そんなこと考えるだけ無駄だよ」と吐き捨てるような言葉を吐く者や、
「そもそも宝くじなんて、絶対に当たるわけないじゃん!」と言いながらアンケート用紙を
受け取ることさえしなかった者たちの背景に何があるのか・・である。

「きっと今どきの若者は現実的なのだろう」・・と言ってしまえばそれそうなのだろうが、
ここで敢えて取り上げたいのは、現代の若者たちに蔓延る「学習性無力感」についてであり、
「実現が可能か、それとも不可能か」を真っ先に持ち込んでしまう極端な傾向は、
こと能力開発や発達というテーマを語る上でもっとも大きな障害になり得る危険性を孕んでいるからである。

以前にも触れたことがあったが、心理学者のアドラーが100年も前から訴えているにもかかわらず、
未だに「好ましい結果が出たときは褒めてあげよう」という誤った育て方が横行しているのは大問題である。
このような関わり方によって、人は自信がつくどころか逆に自信を失ってしまうのである。

それは、いわゆる「成果主義」でしかなく、「どんなに努力しようとも所詮は結果がすべてなのだ。」
という刷り込みになってしまう。

つまり、「うまく行きそうにないならチャレンジするだけ時間の無駄だ。」とか
「好結果が得られず傷つくのは避けたい」という予期不安を喚起してしまうことになる。
最終的には「ムリ」という言葉とともに「新たな挑戦」には見向きもしない人間になっていくのだ。

結果を褒めるのではなく、そこに至るプロセスや姿勢を認めることが肝要であることは、
育成にかかわる立場にあるならば、ぜひとも知っておきたい基本である。

 誰しも何かを始めるときは初心者であり、初回から上手にこなせることなど稀である。
しかし、いまどきの若者の多くは、「現時点では難しくとも、10年後の自分なら可能かもしれない。」
といった希望的観測より悲観的予測を持ちやすく、「現時点で可能か不可能か」をシュミレーションし、
なんとなく難しそうだ・・うまくやれるか不安だ・・と感じた瞬間に夢も希望も捨て去ってしまうのである。

おそらく周囲との関係を断って部屋の中に引き籠ってしまう者たち(ニート)とは、
一度の失敗だけで早々と未来を諦めてしまう傾向や、チャレンジする前から結果を想定してしまう
思考のクセを持つ者が少なからず含まれていると思われる。
解り易くいえば「100点に至らないことは全てゼロ」でしかないのだ。

しかもそれは、経験や実感に基づいた行動選択ではなく、憶測や想像を基にした予想を優先的に
取り込んでしまっており、言わば思考に同一化している状態と言えよう。

このような偏った傾向は企業だけの話ではなく、学校教育現場においても同様のことが起こっている。
若い教師たちは、赴任して一年目から「うまくこなす自分」を基準にものごとを捉えようとするが、
いかんせん経験値が不足しているために想定外の出来事が起こると対応できずに思考が停止してしまう。

その結果、子どもではなく教師自身が不登校になり、遂には鬱病を発症するといったケースも珍しくない。
それに加えて困ったことに、そういった教師の性質もまた子どもたちにとって「大人モデル」として
映ってしまうことだろう。

職場におけるメンタルヘルスは、いまやセルフケアが基本とされているが、失敗経験に乏しく
レジリエンスが低い彼らにとっては「確約された未来」を求めるがゆえに、先行きが不透明であることや
現実味のない選択肢は躊躇することなく排除してしまうのだ。
これでは、新しい環境に適応することもままならないだろうし、なによりも画期的な発想を
生み出すことなどできるはずがない。

そんな彼らを象徴するかのような呟き「どうせムリ・・」の蔓延は、ある意味で
インフルエンザやコロナウイルス以上に社会的な危機問題として捉える必要があるのかもしれない
  ◆おわり◆


キャリア開発支援のためのメールマガジン…vol.85(2020年2月号)…

■□■━━【コラム】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

 キャリア・カウンセラー便り"左雲昌樹さん"

  ◆このコーナーは、活躍している「キャリア・カウンセラー」からの
   近況や情報などを発信いたします。◆

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皆さん、こんにちは。
テクノファキャリアコンサルタント養成講座35期修了の左雲昌樹と申します。

日常はIT企業のバックオフィス部門(いわゆる事務方)の仕事をしております。

今回は、現在の仕事とは一見無関係のキャリアコンサルタントの資格を私がなぜ取ろうと思ったのか、またその資格を今後どのように活かそうと考えているかなどを、綴ってみたいと思います。

これからキャリアコンサルタントを目指そうと思っている方、すでに資格をお持ちでこれからどのように活用していきたいかを考えておられる方(私も後者の1人ですが...)の一助となれば幸いです。

まず、簡単な私の職歴を紹介します。
1990年 大学卒業後、営業として社会人の第一歩を踏み出す。
1999年 仕事柄知識を得たITに将来を感じ、当時の会社が投資したベンチャー企業へ出向(東京転勤)、1年後に転籍する。
以降、社内で様々な職種を経験して、現在はバックオフィス部門のマネージャーをしております。

この期間に私にとっての「転機」がいくつかありました。
1. 1995年 自宅が阪神大震災で被災し(当時兵庫県の西宮というところに在住)、
2. 自分の無力さを痛感するとともに人の温かさに触れる。
3. 1999年~2000年 出向~転籍し、会社の規模拡大とともに仕事の進め方も
4. 「自分で頑張る」から「人を育てる」に重点を置くようになりました。
3. 2015年に母親、2018年に父親と相次いで両親を亡くしました。

ここからが本題です。
資格を取ろうと思ったきっかけについては、今から2年ほど前、自身が50歳になろうかという時、「人生100年時代」と言われる中では50歳でまだ半分なんだ、と、将来についての不安を漠然と感じたことが最初です。

タイミング的に、母が亡くなり父が関西で独り暮らししていたという家庭事情もあって、「このままでいいのか」と考えたわけです。

そこで私がとった行動が、「自分の将来に活かせる資格を取る」といったもので、最初から「キャリアコンサルタント」に絞っていたわけではありませんでした。

では、数ある資格の中でキャリアコンサルタントを選んだ理由ですが、これには今までかかわってきた仕事と、上記で述べた「転機」に関係します。

これまで、営業・技術・業務・広報・コンプライアンスなどの仕事をしてきたのですが、個々の専門的なことはともかく、大事なのは「人との繋がり」だといつも感じていました。

ほとんどが「管理職」の立場でしたが、上下関係=指示命令の関係ではなく、どちらかというとあまり意識させないという気持ちが強く、それよりも「チームワーク」「仲間意識」「人の成長」に重きをおいてきました。(もちろん様々な「責任」は管理職として課されていますが)

この考えには1995年の阪神大震災で触れた「人の温かさ」が大きく関係しています。
地震発生時の「命を救う」という目的だけで老若男女関係なく皆が一つになったあの瞬間や、その後の助け合いなど、私自身の考え方が大きく変わった時期でした。

振り返ってみると、その後、自分の意思で会社を移ったのもこの地震体験が影響していたのかもしれません。
(クランボルツ先生の「Planned Happenstance-計画された偶発性」なのかなと感じてます。)

そういった過去があり、企業で働く現在の状況下で、自分の経験を活かし、人の成長を促すことで今の仕事の進め方、考え方をより良い方向に持っていきたい、ということで探し当てたのが「キャリアコンサルタント」資格であったわけです。

そうしてテクノファの「キャリアコンサルタント養成講座」を受講することにしたわけですが、当初は「資格を取得する」ことが主目的であり、講座で学ぶことで「自分を高める」という発想は今ほど持っていなかったのも事実です。

しかし、講座が始まり、人の成長を支援するために自己の内的キャリアを理解することの重要性、アサーティブコミュニケーションの実践、キャリアコンサルタントとしてやるべき方向性等々、今まで「なんとなく」やっていたことが論理的に整理されて頭の中にすーっと入っていく感じを受けて、自分の中では「資格を取得する」という当初の目的が「自分の成長のための学び」に移っていくことが嬉しく感じられるようになりました。

とはいっても、「資格」を取得したことで自信に繋がり、併せて責任感をより一層強く持つことが出来ましたので、資格を取得したことは今の私にとっては良い成果を生んでいると思います。

最後に、これから「キャリアコンサルタントの資格をどう活かすか」という部分なのですが、先にもお話したように、「資格を活かす」というよりも、講座で学んだことを現在の仕事の中で活かすということが現時点では大事だと思っています。

世間では年金問題が騒がれ、企業でも人材不足とともに定年の延長、再雇用施策と、それに纏わる賃金等の諸問題など様々な課題が山積しています。

しかしながら実際に働く人については、人それぞれということで、明確な課題解決策があるわけではなく、その中を生き抜くために「個人のキャリア成長」が重要視されてきています。
私自身、企業で管理職として働くうえで、今まで以上に人に対する「キャリア支援」を自信を持って行えるよう、これからもさらなる学びを深め、キャリアコンサルタントとしてその重要性を世間に広める活動などにも関わりながら、少しずつですが着実に自己の成長を促していきたいと日々考えております。


キャリア開発支援のためのメールマガジン…vol.84(2020年1月号)…

■□■━━【コラム】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

 キャリア・カウンセラー便り"鈴木恵枝さん"

  ◆このコーナーは、活躍している「キャリア・カウンセラー」からの
   近況や情報などを発信いたします。◆

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皆様、こんにちは。
今年も、余すところ一か月弱となりました。
時間の経つのがとても早く感じる今日この頃。時間が経つのが早いということは、熱中している状況の「フロー」状態にいるのかと思ったら、「年を取ると感動がなくなり、平坦な時間なので過ぎるのが早いと感じる」という説もあり、私は後者か・・・としみじみとしてしまいます。
気を取り直して!

私は、長い間組織で働き、自分の足でセカンドライフを歩きたいとの気持ちが、ふつふつと湧きだし、同時に、クランボルツの「計画された偶然」による後押しを得て、経営コンサルタントとして歩みだしました。

その中で、「ひと」「もの」「かね」の「ひと」を人材ならぬ「人財」と位置づけ、私が組織の中で毎日「楽しく仕事をしたい」と感じていたこともあり、クライアント企業の従業員の方々にも同様な思いを持って仕事と向かい合っていただける支援をしたいと思いました。

そんな中、テクノファのキャリアコンサルタント養成講座を知り、知識だけでもと思い受講の結果、折角なのでと資格取得に挑戦しました。

そして今は、企業領域キャリアコンサルタントと経営コンサルタントとして、企業をクライアントに両輪で事業を行っています。

今回、企業領域キャリアコンサルタント(以下、「企業領域CC」という)の部分に焦点を当て、感じたことを皆さんにお伝えしたいと思います。

企業領域CCは、従業員の方々と面談を通じ、個人的なお悩み事、企業組織や労働環境(就業規則、人間関係などなど)に対する不満、課題など、面談内容は様々です。立場的には、企業を離職することなく、「Can」「Must」「Want」を明確化し、仕事を通じたキャリア形成とモチベーションの向上をもたらし、いきいきと仕事に向かうことができる方向でのキャリアコンサルティングが主軸になります。

基本は、全従業員を対象としていますが、対象者は、企業規模などにより臨機応変にする必要はあるのかと思います。
従業員からは、「会社がこのようなキャリア面談の機会を設定してくれて、私たちのことを思ってくれていることが分かってうれしい」などの声も聴きます。
これは企業にとってプラスとなることです。

一方で、個人面談通じ、「企業の課題」もあらわになってきます。
この場合は、その従業員に企業にフィードバックする旨の承認を取り、対個人に関する守秘義務を守りつつ、企業に課題としてフィードバックします。

更に、解決に向けた提案をしています。その提案を基に、企業は、改善を実施していくことが可能となり、従業員と企業にとって「働きやすく、活力ある職場の構築」に向けた環境整備が確立されていくことになります。

企業領域CCの役割の中で、一番重要となるのは、企業領域CCを導入する企業組織・経営者ときちんとしたラポール形成を構築することだと思います。

そして、企業領域CCは、その会社組織・経営者の企業理念、経営方針、ニーズなどを適切に理解し、また、企業側は、企業領域CCの役割、在り方、必要性を十分に理解することで、双方が「キャリア支援」という共通認識の下で、私達は、円滑な活動ができることとなります。

時には、社長や経営者の相談役になることも必要です。

このような人間関係が構築出来て初めて企業領域CCは、客観的・公平な第三者として、従業員の成長はもとより企業の成長に貢献することができるのではないかと思います。

助成金を目的にセルフキャリアドック制度を導入した企業との関係において、面談が形骸化しているなど仄聞していますが、企業の現状、ニーズのヒアリングや企業領域CCの役割の重要性・提案などについて、社長や経営者と十分に対話する時間を持ち理解を得るなどラポール形成をしてから、実施してはいかがかなと思います。

私が国家資格キャリアコンサルタントを取得したのは、2017年。
まだスキル的には「若葉マーク」です。誰でも、スタートラインはあります。

スタートしてからが勝負で、自分がどのようなキャリアコンサルタントになりたいか、又は、この資格をどのように活用していきたいかのビジョンを確立し、そのために自分にとってどのような学びや経験が必要かを考え、臆せずその場に飛び込んでいくことが重要だと思います。

如何に自分のスキルを深化させ厚みを付けていくのかは自分次第ですね。

キャリア支援に理解度の高い某大手企業では、スーパーバイズを受けていないキャリアコンサルタントには、お願いはできないとまで言い切っています。

キャリアコンサルタントはある意味人の人生に立ち入ることになります。責任は重大!
さて、あなたはどのようなキャリアコンサルタントになりたいのでしょうか。

以上は自戒を込めたコラムです。「若葉マークがとれる日を夢見て」
日々、研鑽研鑽と思いながら。
またの機会に!


キャリア開発支援のためのメールマガジン…vol.83(2019年12月号)…

■□■━━【コラム】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

 キャリア・カウンセラー便り"鈴木恵枝さん"

  ◆このコーナーは、活躍している「キャリア・カウンセラー」からの
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皆様、こんにちは。
今年も、余すところ一か月弱となりました。
時間の経つのがとても早く感じる今日この頃。時間が経つのが早いということは、熱中している状況の「フロー」状態にいるのかと思ったら、「年を取ると感動がなくなり、平坦な時間なので過ぎるのが早いと感じる」という説もあり、私は後者か・・・としみじみとしてしまいます。
気を取り直して!

私は、長い間組織で働き、自分の足でセカンドライフを歩きたいとの気持ちが、ふつふつと湧きだし、同時に、クランボルツの「計画された偶然」による後押しを得て、経営コンサルタントとして歩みだしました。

その中で、「ひと」「もの」「かね」の「ひと」を人材ならぬ「人財」と位置づけ、私が組織の中で毎日「楽しく仕事をしたい」と感じていたこともあり、クライアント企業の従業員の方々にも同様な思いを持って仕事と向かい合っていただける支援をしたいと思いました。

そんな中、テクノファのキャリアコンサルタント養成講座を知り、知識だけでもと思い受講の結果、折角なのでと資格取得に挑戦しました。

そして今は、企業領域キャリアコンサルタントと経営コンサルタントとして、企業をクライアントに両輪で事業を行っています。

今回、企業領域キャリアコンサルタント(以下、「企業領域CC」という)の部分に焦点を当て、感じたことを皆さんにお伝えしたいと思います。

企業領域CCは、従業員の方々と面談を通じ、個人的なお悩み事、企業組織や労働環境(就業規則、人間関係などなど)に対する不満、課題など、面談内容は様々です。立場的には、企業を離職することなく、「Can」「Must」「Want」を明確化し、仕事を通じたキャリア形成とモチベーションの向上をもたらし、いきいきと仕事に向かうことができる方向でのキャリアコンサルティングが主軸になります。

基本は、全従業員を対象としていますが、対象者は、企業規模などにより臨機応変にする必要はあるのかと思います。
従業員からは、「会社がこのようなキャリア面談の機会を設定してくれて、私たちのことを思ってくれていることが分かってうれしい」などの声も聴きます。
これは企業にとってプラスとなることです。

一方で、個人面談通じ、「企業の課題」もあらわになってきます。
この場合は、その従業員に企業にフィードバックする旨の承認を取り、対個人に関する守秘義務を守りつつ、企業に課題としてフィードバックします。

更に、解決に向けた提案をしています。その提案を基に、企業は、改善を実施していくことが可能となり、従業員と企業にとって「働きやすく、活力ある職場の構築」に向けた環境整備が確立されていくことになります。

企業領域CCの役割の中で、一番重要となるのは、企業領域CCを導入する企業組織・経営者ときちんとしたラポール形成を構築することだと思います。

そして、企業領域CCは、その会社組織・経営者の企業理念、経営方針、ニーズなどを適切に理解し、また、企業側は、企業領域CCの役割、在り方、必要性を十分に理解することで、双方が「キャリア支援」という共通認識の下で、私達は、円滑な活動ができることとなります。

時には、社長や経営者の相談役になることも必要です。

このような人間関係が構築出来て初めて企業領域CCは、客観的・公平な第三者として、従業員の成長はもとより企業の成長に貢献することができるのではないかと思います。

助成金を目的にセルフキャリアドック制度を導入した企業との関係において、面談が形骸化しているなど仄聞していますが、企業の現状、ニーズのヒアリングや企業領域CCの役割の重要性・提案などについて、社長や経営者と十分に対話する時間を持ち理解を得るなどラポール形成をしてから、実施してはいかがかなと思います。

私が国家資格キャリアコンサルタントを取得したのは、2017年。
まだスキル的には「若葉マーク」です。誰でも、スタートラインはあります。

スタートしてからが勝負で、自分がどのようなキャリアコンサルタントになりたいか、又は、この資格をどのように活用していきたいかのビジョンを確立し、そのために自分にとってどのような学びや経験が必要かを考え、臆せずその場に飛び込んでいくことが重要だと思います。

如何に自分のスキルを深化させ厚みを付けていくのかは自分次第ですね。

キャリア支援に理解度の高い某大手企業では、スーパーバイズを受けていないキャリアコンサルタントには、お願いはできないとまで言い切っています。

キャリアコンサルタントはある意味人の人生に立ち入ることになります。責任は重大!
さて、あなたはどのようなキャリアコンサルタントになりたいのでしょうか。

以上は自戒を込めたコラムです。「若葉マークがとれる日を夢見て」
日々、研鑽研鑽と思いながら。
またの機会に!


キャリア開発支援のためのメールマガジン…vol.82(2019年11月号)…

■□■━━【コラム】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

 キャリア・カウンセラー便り"鈴木秀一さん"

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今回は、「自己実現」と「キャリアカウンセリング」について解説を試みてみたい

自己実現とはアメリカの心理学者エイブラハム・マズローが提唱した五段階欲求説(人間の成長モデル)において最終項目に登場する概念である。
初めて耳にする方のために少しばかり説明しようと思うが、私たちが悔いのない人生を送るにあたってとても重要な捉え方なので少々おつきあい願いたい。

五段階欲求説とは (ウィキペディアより部分引用~)
人間の成長には大きく分けて5つの段階が存在すると考えられ、下位の欲求が充たされて初めて上位の欲求段階へと進むことができるとされる。
この階層を段階順に並べると以下のようになる。

1・生理の欲求
生命を維持するための本能的な欲求で、食事・睡眠・排泄など。極端なまでに生活のあらゆるものを失った人間は、生理的欲求が他のどの欲求よりも最も主要な動機づけとなる。
一般的な動物がこのレベルを超えることはほとんどない。
しかし人間にとってこの欲求しか見られないほどの状況は現代の社会では一般的でないため、通常の健康な人間は即座に次のレベルである安全の欲求が出現する。

2・安全の欲求
安全性、経済的安定性、健康状態の維持、良い暮らしの水準、事故の防止、保障の強固さなど、予測可能で秩序だった状態を得ようとする欲求。
病気や不慮の事故などに対するセーフティ・ネットなども、これを満たす要因に含まれる。

3・所属と愛の欲求
生理的欲求と安全欲求が十分に満たされると、この欲求が現れる。
自分が社会に必要とされている、果たせる社会的役割があるという感覚。
情緒的な人間関係について、他者に受け入れられている、どこかに所属しているという感覚。
愛を求め、今や孤独・追放・拒否・無縁状態であることの痛恨をひどく感じるようになる。

4・承認の欲求
自分が集団から価値ある存在と認められ、尊重されることを求める欲求。
尊重のレベルには二つある。
低いレベルの尊重欲求は、他者からの尊敬、地位への渇望、名声、利権、注目などを得ることによって満たすことができる。(他者からの承認と自己承認がある。)

5・自己実現の欲求
以上4つの欲求がすべて満たされたとしても、人は自分に適していることをしていない限り、すぐに新しい不満が生じて落ち着かなくなってくる。
自分の持つ能力や可能性を最大限発揮し、具現化して自分がなりえるものにならなければならないという欲求。

すべての行動の動機が、この欲求に帰結されるようになる。芸能界などを目指してアルバイト生活をする若者は、「社会要求」「承認の欲求」を飛び越えて自己実現を目指している。

これら5つの欲求全てを満たした「自己実現者」には、以下の15の特徴が見られる。
1. 現実をより有効に知覚し、より快適な関係を保つ
2. 自己、他者、自然に対する受容
3. 自発性、素朴さ、自然さ
4. 課題中心的
5. プライバシーの欲求からの超越
6. 文化と環境からの独立、能動的人間、自律性
7. 認識が絶えず新鮮である
8. 至高なものに触れる神秘的体験がある
9. 共同社会感情
10. 対人関係において心が広くて深い
11. 民主主義的な性格構造
12. 手段と目的、善悪の判断の区別
13. 哲学的で悪意のないユーモアセンス
14. 創造性
15. 文化に組み込まれることに対する抵抗、文化の超越

以上、引用おわり

ちなみに1~4段階までが欠乏欲求であり、成育歴において獲得できなかった要素で占められており、特に親からの愛情(愛着)を得られずに大人になった者は、その欠乏を埋めることに躍起にならざるを得ず、その獲得に向けて人生の大半が費やされることになるという。
4の後半(他者承認ではなく自己承認~)から5で現れる欲求が成長欲求だと言われている。

きっと、これを読んで誰しもが気づくことは、これらの条件をすべてクリアし「自己実現」に至る者などごく僅かであり、ほとんどの者がお金への執着(安全の欲求)や名誉(他者承認の欲求)、または孤立への怖れと淋しさ(所属と愛の欲求)が充たされないまま人生の幕を降ろすことになるという現実である。これこそ夢物語であり理想主義に過ぎないではないか!
と言いたくなるかもしれない。

しかし晩年のマズローは、この五段階説を自ら覆し、六段階目(超個:トランスパーソナル)があると主張した。
それは自己実現を果たした者の中には、既に満足に至った自分以上に社会に対して愛の目を向け、全体性の中に自らを投じる者が存在することを意味している。

人間が成長でき得る最終地点は自己実現人ではなく、さらに成長できる可能性があるというのである。

(実際に、大企業の社長を経験した方が退任後に社会貢献を目指すといった例は多い。)

キャリアカウンセリングの薦め
キャリアカウンセリングでは、このような各段階における動機づけに注目し、現時点で自分が何を求め、何を目的に生きるのかを明確にしていく。

たとえば、「今のあなたにとって夢は何ですか?」と問われたとき、たとえば「そうですねえ・・時間やお金を気にすることなく好きなところに旅行に行って、ゆっくり温泉にでも浸かることですねえ。」と答えたとする。

それはつまり、日頃の生活では常に用事に追われて息抜きをする暇もなく、ゆっくり休む余裕もない。
でも働かないとお金が・・」といった具合に、答えの中には現在の状況が如実に反映されており、欲求不満の状態が続いている・・という状況下に在ることを示している。

また、相手が未だ仕事に就いていない若者であれば、「そうだなあ・・可能なら〇〇になりたいな。」と答える者が多いようだが、それは夢イコール「希望する職種に就くこと」だと思い込んでいるからだ。

だが、この「憧れの職業」の中には現在の自分が抱えている劣等感や欠乏欲求が隠れていることが多い。

夢とは何か? 願うこととは何か? 希望とは何か?
カウンセリングの場面では「もし、宝くじが当たったらどうしますか?」もしくは「もしも、神様が願い事を叶えてくれるとしたら何を望みますか?」といった"ミラクルクエスチョン"を試みることがあるのだが、これらの問いかけにどのように応えるかによって、現在の精神状態や成育歴において何が欠乏していたのかを見つけることもできるのである。

キャリアカウンセリングではカウンセラーの力を借りて自らを俯瞰し、現在の自分がどのような状態にあるのかに気づくことを促進する。
自身の内面において何に拘っているのか、それはなぜなのかを追求し、自己洞察を深めることにより、本当の気持ちや想いを明確にしていく。

そこに気づけないままでは、これからどうするのか自己決定ができないからである。

本当はかく在りたい。こんな自分になりたいとの想いを秘めていたとしても、「でもなあ、そんなこと不可能だろうしなあ・・考えるだけ無駄だよな。」
といった具合に忽ち思考が働いてそれを抑圧し、自らに厳しい評価を下す。
結果として自由に想いを馳せることの邪魔をするのだ。

「夢」の本当の意味は、どのような人生にしたいか?であり、どう在りたいかであり、そしてこの先、如何に生きるかを実現に向けてビジョン化することである。

真に「夢」を語るためには、欠乏欲求を一時的にでも脇に置いて何の規制や枠もない自由な発想を以て自分に問うことであり、もちろん可能か不可能かなどの評価は持ち込まないことが前提となる。

おそらく「夢」とは自己実現への道標のようなものであり、夢を語ることによって自分を理解し、何が必要なのかを教えてくれているようなものかもしれない。

さて、ここからが重要なのだが、自己実現を目指すための方法として様々な道があるにしても、いったいどの道を選択すべきかを考えたときに、じつは職業こそが最も身近な手段であることを押さえておきたい。

仕事によって人生を紡いでいくのである。
(ここで言う仕事とは収入になる内容だけに限らない。)

昨今、せっかく就職が決まったのに3年も経たずに辞めてしまう若者が多いことに厚労省は神経を尖らせている。この件については以前にも取り上げたが、それは先にも書いたように憧れの職業(じつは手段)を目標だと勘違いしているからに他ならない。

何が目的で今の職種を選んだのか、なぜ今の職種でなくてはならなかったのかについて自覚がないまま進行したために空中分解してしまったのだ。
自分のことでありながら動機も解らず、ただ何となく希望した・・
この想いの背景に何があるのか自覚がなければ、然もありなん・・である。

もし、あなたが現在の仕事に何となく嫌気がさしてきているのであれば、そもそも自分は何を充たそうとして現在の職に就いたのか・・何を目指すのか・・ 少し立ち止まって自分を見つめてみては如何だろうか。


キャリア開発支援のためのメールマガジン…vol.81(2019年10月号)…

■□■━━【コラム】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

 キャリア・カウンセラー便り"黒木京子さん"

  ◆このコーナーは、活躍している「キャリア・カウンセラー」からの
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『私がキャリアコンサルタントの資格を取得しましたのは、平成17年です。その後、もっと学びを深めたいと考え、テクノファのキャリアコンサルタント養成コースを平成23年に受講しました。』

資格取得の目的は、当社が職業訓練を行っており、必要に駆られて受講しました。
平成17年の受講でも23年の講義でも、私が講義の中で一番記憶に残っていることは「ホーソン工場の実験」でした。
 人は最終的には感情で動くと雑学的に知ってはいましたが、「ホーソン工場の実験」はそれを科学的に証明したものでした。(異論はあるようですが) その実験から見えてきたものは、作業効率は精神的側面や感情面に左右され、仲間意識や連帯感によって影響されるという事でした。また調査の為に選ばれたグループの一員となっていることが、他の労働者からの注目を集めているという自覚が効率的な作業の動機づけになったのではないかというものでした。

部屋の温度や湿度、照明の明暗等の変化に対しても何の変化もなく、物理的条件を実験の最初の条件に戻してみても、むしろ時間の経過とともに、作業効率はアップしたというものでした。

通常、売上のアップ、作業の効率化を考える時、社員の賃金体系・休暇日数等を優先しなければならないと考えがちですが、「ホーソン工場の実験」を学んでからは、私自身がかねてから心に留めていることを実行していく事に自信を持つことができました。

それは一人ひとりの社員の存在意義を社内で共有する事でした。さらに一グループだけでなく全体を動かしていく為には、一人ひとりの社員が自身を含め人間として皆平等である事が基本であり、その事を社内に落とし込んでいく事でした。

私が自身の行動に意識を持ち始めたのは中学2年の時でした。
ホームルーム(今は道徳の時間というのでしょうか)の時間に担任の先生が

「右か左かを決めなければならない時、自分は右だと思った。しかしクラスのほとんどが左だというので、しぶしぶ自分も左に手を挙げた。回答は右が正しかったので、"私は右だと思っていたんだ"と主張しても、その人は左に手を挙げた事が自分の意志です」
と話されました。

私の人格形成の始まりだったかも知れません。その後は現在に至るまで「自分の行動は自分の意志」という考えの上で生きてきたように思います。

 私はよく「どんな本を読みますか」「座右の銘は何ですか」「尊敬する人は誰ですか」など質問を受けます。

「どんな本を読みますか」
ほとんどビジネス書です。ビジネスの中にもその人の生き方が現れます。
普遍的な考えを基本にすることで、その場その場のビジネスの進め方がほとんど不安になりません。
もし不安が募る時は、その仕事はしないほうがいいのではないかと判断します。
ビジネス書はとても、生き方を示してくれるものだと考えています。
ただ最近読んだ本で、村上和雄の「人は何のために祈るのか」「生命の暗号」などは大切にしたい本です。

「座右の銘は何ですか」
座右の銘というと多くの方が1~2個ほど持っておられると思いますが、私は信条として自身に対する"たくさんの言い聞かせ"を持っています。それは私が苦難や困難を乗り越えてきた時、会得した言葉です。
世の中にある普通の言葉ですが、総称して結局は自身の考え方、心の持ち方で、どのようにもなるという事だと思います。その根底にあるものは「太陽はどんな人にも同じように同じエネルギーを放っている」
と考えると、解決に向かう勇気が出てきます。

「尊敬する人は誰ですか」
私は、人は皆50/50(フィフティー・フィフティー)と考えています。その人物のこの部分を尊敬している、その人の全部が尊敬できるとは考えません。大久保利通のこの部分、勝海舟のこの部分、稲盛和夫のこの部分などです。

私は多くの困難があり、苦難があったことで、それを解決する事でここまで来ることができました。
その事に感謝する現在です。
                             おわり

今回のコラムを掲載いただいた黒木さんは、鹿児島で株式会社コルテーヌを経営されていらっしゃいます。
会社の経営理念を読ませていただいて、尊い志をもって社会に貢献していらっしゃることが伝わってきます。
でもそれは簡単なことではなく、多くの困難を乗り越えていらっしゃったのだと、今回伺ってその一端を理解させていただくことができました。株式会社コルテーヌの会社理念を転載させていただきます。(伊良波)

http://www.cortanu.co.jp/cortanu_about.html
コルテーヌとは・・・
CORTANUの語源はラテン語のCORTINAからきております。
「人の輪」とか「包み込む」という意味があります。
「Cortanu with You」(あなたと共に!)がこの会社のモットーであり理念です。
この人間社会の中で法人という一個の"人格"が容認されるには、やはり人とのコミュニケーションの中で「あなたの為になりたい」「あなたと一緒に歩みたい」という強烈な信念が必要と思います。

社名にはこんな気持ちが込められています。
経営理念
一、私達は「感動と満足」を全ての人々と「共有する企業」です。
一、私達は「仕事を通して」一人ひとりの「自己確立」をめざします。
一、私達は「仲間の個性を尊重」し「信頼の輪」を作ります。
一、私達は「会社存続と自己繁栄」の為に「企業の利益」を追求します。
一、私達は「良い会社の実現」を通して「社会に貢献」いたします。


キャリア開発支援のためのメールマガジン…vol.79(2019年8月号)…

■□■━━【コラム】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

 キャリア・カウンセラー便り"木之上拓浩さん"

  ◆このコーナーは、活躍している「キャリア・カウンセラー」からの
   近況や情報などを発信いたします。◆

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皆さん、はじめまして。
テクノファキャリアコンサルタント養成講座5期修了の木之上拓浩です。

「ビジネスパーソンをもっと元気に!」をモットーに、企業研修講師として、
この15年で700日ほど研修を実施してきました。

でも、最初から上手に研修ができたわけではありません・・・。
実は、私、人見知りなんです。
初対面の人が苦手で、なかなか自分から話しかけられない。本当は、早く仲良くなりたいのに、うまく関係が作れない・・・。そんな人間が、気がついたら、企業研修講師として1万人以上ものビジネスパーソンに影響を与える存在になっているのだから驚きです。
今日は、そんな私が、講師として大切にしていることをお伝えしたいと思います。
少しでも、皆様の参考になれば幸いです。

先日、久しぶりに外部のセミナーに参加しました。20名ほどの方が参加されていましたが、初対面の方ばかりで、人見知りの私には、ちょっと辛い・・・。
不覚にも、緊張してしまい、自分らしく関わることができませんでした(恥)皆さんは、こんな経験はありませんか?

営業をされている方や、対人関係が得意な方は、こんなことはないと思いますが、
内勤をされている方や、対人関係が苦手な方は、初対面の場面では、どうしても緊張して、ぎこちない関わり方になってしまうようです。

では、なぜ緊張するのでしょうか?
それは、新しい環境に、脳が無意識に危険を感じてしまうからなんですね。
お互いが心に壁を作って、ビクビクしてしまう・・・。じゃあ、この心の壁を取り払うには、どうすればいいのでしょうか?

答えは簡単です。
そう、お互いのことを理解し合えばいいんです。

でも、その一歩がなかなか踏み出せない・・・。特に対人関係が苦手な方は!
仲良くなるのに、時間がかかるんです。仲良くなってしまえば、深いお付き合いができるんですけどね。なかなか自分から、積極的に関われない・・・。

研修開始時は、初対面同士で緊張しているのか、会話も少なく「シーン」としていて、ひとり一人が、スマホに目を落し、周りと関わろうとしない・・・。
講師の私にまで、緊張感が伝わってきます。こんな状態で、研修を進めても、会話が弾むわけもなく、ディスカッションも低調になり、気づきの少ない、ただ受けるだけの研修で終わってしまいます。これでは、研修する意味がありませんよね。

そこで私は、研修冒頭から、アイスブレイクにたっぷりの時間をかけるようにしています。イスから立ち上がってもらって、背伸びしたり、ストレッチしたり、フラフープを使ったミニゲームをやってみたり、とにかく、身体を動かし、声を出し合い、みんなで体験できるミニワークをやっていくのです。そうすると、五感が刺激されて、感情が動き始めます。
自然に笑いがこぼれたり、歓声があがったり、失敗しても笑い飛ばして、OKにしあえたり!自然に、互いの心の壁が取り払われて、安全・安心な場が出来上がります。

さきほどまでの緊張は、すでに消え去り、安心して心を開きあい、互いに学びあっていこうという積極的な場が出来上がるのですね。こうなると、その後の研修は、非常に建設的な時間になり、内容の濃いものになっていくのです。

人間関係が得意な人も、苦手な人も、どんな人でも無限の可能性を秘めた存在です。ただ、その可能性を引き出すのは、研修講師の関わり方次第!いかに、「安全・安心な場」を提供できるかにかかっていると思います。

研修以外でも、職場やミーティング、会議、ワークショップ等々・・・。様々な対人場面がありますよね。その場所は、皆さんにとって「安全・安心な場」になっていますか?

もし、その場に「安全・安心」を感じることができていないとしたら・・・皆さんのパフォーマンスは、ブレーキがかかった状態になっているのかもしれませんね。

アイスブレイク一つ加えるだけで、「安全・安心な場」な場が生まれ、皆のパフォーマンスがあがるとしたら、どうでしょうか?取り入れない手はないと思いますけど、皆さんは、どう思われますか?

今日の教訓!
『アイスブレイクで、安全・安心な場を創る』

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

おわり


キャリア開発支援のためのメールマガジン…vol.78(2019年6月号)…

■□■━━【コラム】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

 キャリア・カウンセラー便り"川原恵美さん"テクノファ養成講座13期生です。

  ◆このコーナーは、活躍している「キャリア・カウンセラー」からの
   近況や情報などを発信いたします。◆

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はじめましてテクノファ修了生で、現在岩手県遠野市でキャリアコンサルタントとして活動しております、川原恵美と申します。

今回の投稿では、私のキャリア自覚と今取り組んでいるキャリア開発のお話をさせていただきます。

私のキャリア自覚は、平成22年に受講したテクノファのキャリアカウンセラー養成講座(第13期盛岡)で受けたCDW(キャリア・デベロップメント・ワークショップ)でした。

「キャリア」という「自分にとっての生き方・働き方」を「自分が主導で考える」という、私の中では衝撃の考えを学び、この考えこそ私が求めていたことだと、キャリアに惚れ、キャリア開発を主とした研修を岩手でしたい一心で、唐突に当時メインでご担当いただいていた今野先生にお声かけしました。

皆さんと共有したいので、取り組んでいるキャリア開発の中身をここに記載します。
一部、 私の言葉に編集しています。

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※新版事例「キャリア・カウンセリング」より育成と開発と治療
人材育成の共通する点は「成長」

<育成>
育成とは、もともと持っている能力をさらに大きくする意や、個人の持ち味や能力に付加価値を付け加える意、あるいは成長を促して、組織の期待に応えられるようにすることを意味する。
育成とは、その人の内面に焦点を当てるというよりは、その組織の問題解決や生産性の向上、現状の改善という意味合いが大きい。目標設定、業務遂行手順の仕組みづくり、人事考課制度などが該当する。

育成にはレベリングの意味も大きく、新入社員教育に代表されるように、その組織が期待する社員という水準にまで能力水準を上げる、水準を揃えるという考え方が強い。

つまり、一般に育成という場合は、組織としてのニーズに基づき、備わっている個々の能力を、ある一定のレベルまでに高めることによって期待に応えるよう目標設定することが比較的多いが、そこに働く個人個人の納得がなければ、「やらされ感」「不満感」につながる可能性が高い。

<開発>
開発とは、未発達のものを発達させる意や、潜在化している能力を、顕在化することの意味をもつ。

開発は、個人の動機づけによる意味・価値の自覚であったり、行動変容につながる何かしらの「内的きっかけ」であったりする。その前提が「気づく」という内省からスタートする。

つまり、開発とは、「今、自分が存在する場所で行うこと(今の職場で働くこと、遠野市で生きること)の意味・価値・意義に気づく」ことであり、「自分事として物事を考える思考と行動」であり、「自覚と覚悟」とも言える。

開発は「発達」に基づいている。人間の発達(成長)には段階があって、「這う」という段階をクリアしなければ、次の「歩む」という課題をこなせない。

日本の組織を見てみると、新入社員の段階では、その組織の持つ文化や規範を学習し、半端な仕事や雑用も引き受けていくというプロセスの中で、学習する者としての課題をこなさなくてはならないことが多い。これらの課題を十分にこなさないままに先輩社員としての段階に入っても、先輩社員としての課題をこなす準備が備わっていないための不適応が生じ、職場の集団の一員としてメンバーシップを獲得することができない。

また、あるまとまった仕事を任されるようになれば、責任を負うということを学ぶという課題がある。
この課題をある程度クリアしないままに次の段階に進んでも、次の段階の課題である、まとまった仕事の責任者として他人の過ちをも引き受けなければならないという 責任の拡大性に応えていくことはできない。

つまり、「育成」「開発」に共通しているのは「成長」であるが、前提として本人が自ら成長しようとすることを促進・援助することであり、「育ててやる」「開発してやる」「治してやる」ということではないことを、管理者は意識しなければならない。
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今も多くの企業研修が「人材育成」であり、「一定のレベルに達する」ための研修内容が多いと感じています。
いまでもはびこっている「ヒト・モノ・カネ」と人を他のものと同等に扱う研修ではなく、「一人ひとりを大切にし、一人ひとりが持ち味を発揮し合い、新たな組織との共生の創造」を理念に、「開発」を軸とした「人育て」に今後も取り組みたいと思っています。

しかし、現在もこれでいいのか、いつも自分の考えや取り組みにあがき、もがき、前に進んでいる状態です。ぜひ、皆さんと仲間になり、テクノファ修了生の皆さんの 力、キャリアカウンセラーの皆さんの力、キャリアコンサルタントの皆さんの力を借りたいと思っています。

このメルマガがきっかけとなり、皆さんとお知り合いになれれば嬉しいです。
読んでいただきありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

  ◆おわり◆


キャリア開発支援のためのメールマガジン…vol.76(2019年4月号)…

■□■━━【コラム】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

 キャリア・カウンセラー便り"川原恵美さん"テクノファ養成講座13期生です。

  ◆このコーナーは、活躍している「キャリア・カウンセラー」からの
   近況や情報などを発信いたします。◆

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<相談業務に就業して >

私は27期生としてテクノファで学びました。

カウンセラーになりたいと思いこの講座を受け始めたけど、授業についていくのは大変だったし、肝心のロールプレイの練習は上手くいかず絶望的な気持ちでしたが、何とかキャリアコンサルタントの試験に合格しました。

でも未経験の私をカウンセラーとして雇ってくれるところはありませんでした。
就労支援に活かせそうな経歴もなく、何度も気持ちがくじけそうになりました。

少しでも就労支援の仕事をしたいと思い、東京しごとセンター多摩の就職セミナーの運営業務で勤務をした後、現在ハローワークの窓口の一般相談員として勤務をしています。

最初は職場の独特な雰囲気に戸惑っていましたが、いまの所、どうやら私はこの仕事が苦ではないらしいと感じています。

「楽しい」という言葉は適切ではないかもしれませんが、色んな方の話が聞けるのが興味深いのです。
相談業務の現場に就業出来たことは私にとってとても嬉しいことでした。

ハローワークに来所される方々は、年代も15歳から80歳近くの方と幅広く、会社員の方だけでなく、中学や高校、大学を中退した方、主婦の方、母子家庭の方、介護等で退職をされた方、外国人の方、生活保護の方、障害者の方など状況や背景も異なり、様々な方がいらっしゃり、どんな方の担当になるか分かりません。

また、ここに来られる方々の目的や希望もみな違います。仕事を探しており、就業の相談を希望する方が多数ですが、その希望する働き方や相談内容も様々。

雇用保険受給のためになど、逆に積極的な相談を欲していない方もいらっしゃいます。
また前職場での理不尽な思いを怒りとして表す方や、つらい体験を涙ながらにお話しになる方もいらっしゃいます。

その方々によって、さらっと対応したり、じっくり話を聞いたり、柔軟に対応するように心掛けています。

指名を頂いたり、偶然何回も同じ方の対応させて頂くこともありますが、基本一期一会な気持ちで相談業務にあたっています。

求職者の方の力になれるように、何か持って帰って頂けたらなぁと思い対応しています。

例えば、職務経歴書が書けない方。ご自分のことを大した事やってきてないと思っている方には、それまでやってきたことや心掛けてきたこと挙げてもらい、ご自分の力に気づいて欲しいなと思っています。

話の中でどうやったらその人の良さをうまく引き出していけるかな…というのは毎回の課題です。

方向性が定まれば、求職者の方は自分の力で歩いていくことが出来ます。
どうするかを選ぶのはその方次第。私の役割はその選択のためのお手伝いだと思っています。

ハローワークの相談業務は、求職者の方のためにあるべきですが、その一方で職務として積極的な紹介件数や就職件数を求められる部分もある訳で、その辺りのジレンマもあります。

また予算の関係で来年もこの職務に就いていられる保証もない仕事でもあります。

自分の対応へのフィードバックや指導もなく、ミーティングもないので、この対応で良かったのか悩むこともあります。

遠慮して肝心なことを聞き損ねてしまったり、自分がしゃべりすぎてしまったり、失敗や葛藤も日々あります。

他の相談員さんとコミュニケーションをとり情報交換の必要性を感じます。

適切な支援や情報提供が出来るように、応募書類や面接のアドバイス、働き方改革など社会情勢、業界や業種の知識、労務の知識、カウンセリングスキル、メンタルヘルスなどまだまだ知識や 経験が足りず、学びたいことはたくさんあります。

「分かる」ことや「出来る」ということは、自分自身の理解や気づきの中でしか消化できないのかなと。
それには試行錯誤があり、実践して時間をかけて、自分の血や肉にしていくしかないのだろうと思います。

この仕事に就くということは、ずっと学びつづけていくことだと思います。

私は相談業務の入り口に立ったばかりですが、いずれは個別支援や自分でセミナーが出来たらいいなと思っています。

ここでの経験を糧にして、自分がこの先どういうカウンセラーでありたいのか考えながら、人生の午後を生きていきたいと思います。

  ◆おわり◆