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多様で柔軟な働きかたをかなえる制度(短時間勤務制度)2

投稿日:2026年5月5日 更新日:

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う上で係りがある、働きかた改革を推進する多様で柔軟な働きかたをかなえる制度・施策の一つである、短時間勤務制度について前回の続きから説明します。

同法により定められた主なポイントを厚生労働省の資料https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000355354.pdf
から説明します。 キャリアコンサルタントが知っていると良いポイントです。

000611834.pdf

Ⅰ 所定労働時間の短縮措置(短時間勤務制度)
○ 事業主は、3歳に満たない子を養育する労働者について、労働者が希望すれば利用できる所定労働時間を短縮することにより当該労働者が就業しつつ子を養育することを容易にするための措置(短時間勤務制度)を講じなければなりません。

○ 短時間勤務制度の対象となる労働者は、次のすべてに該当する労働者です。
① 1日の所定労働時間が6時間以下でないこと
② 日々雇用される者でないこと
③ 短時間勤務制度が適用される期間に現に育児休業をしていないこと
④ 労使協定により適用除外とされた以下の労働者でないこと
ア その事業主に継続して雇用された期間が1年に満たない労働者
イ 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
ウ 業務の性質又は業務の実施体制に照らして、短時間勤務制度を講ずることが困難と認められる業務に従事する労働者
○ 短時間勤務制度は、1日の所定労働時間を原則として6時間とする措置を含むものとしなければなりません。

(1) 「措置を講じている」とは、短時間勤務制度が就業規則等に規定される等、制度化された状態になっていることをさします。運用で行われているだけでは不十分です。
(2) 「1日の所定労働時間が6時間以下」とは、1か月又は1年単位の変形労働時間制の適用される労働者については、すべての労働日の所定労働時間が6時間であることをいい、対象となる期間を平均した場合の1日の所定労働時間をいうものではありません。
(3) 「業務の性質又は業務の実施体制に照らして、短時間勤務制度を講ずることが困難と認められる業務に従事する労働者」について、指針の規定は例示であり、例えば既に1日6時間の短時間勤務制度が導入されている場合など、短時間勤務制度を講ずることが客観的にみて困難と認められない業務については、制度の対象外とすることはできないことも留意してださい。
また、指針に例示されている業務であっても、現に短時間勤務制度を導入している事業主もみられることから、労使の工夫により、できる限り適用対象とすることも望ましいものです。
(4) 「1日の所定労働時間を原則として6時間」とは、所定労働時間の短縮措置は、1日の所定労働時間を6時間とすることを原則としつつ、通常の所定労働時間が7時間 45 分である事業所において短縮後の所定労働時間を5時間 45 分とする場合などを勘案し、短縮後の所定労働時間について、1日5時間 45 分から6時間までを許容する趣旨です。

なお、1日の所定労働時間を6時間とする措置を設けた上で、そのほか、例えば1日の所定労働時間を7時間とする措置や、隔日勤務等の所定労働日数を短縮する措置など所定労働時間を短縮する措置をあわせて設けることも可能であり、労働者の選択肢を増やす望ましいものといえます。

(次回に続く)A.K

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