キャリアコンサルタントの知恵袋 | 株式会社テクノファ

実践に強いキャリアコンサルタントになるなら

国家試験

多様で柔軟な働きかたをかなえる制度(短時間勤務制度)3

投稿日:2026年5月7日 更新日:

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う上で係りがある、働きかた改革を推進する多様で柔軟な働きかたをかなえる制度・施策のひとつである短時間勤務制度について前回の続きから説明します。

同法により定められた主なポイントを厚生労働省の資料https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000355354.pdf
から説明します。キャリアコンサルタントが知っていると活動の幅が広がる知識です。

000611834.pdf

短時間勤務制度の手続

一義的には事業主が定めることが可能ですが、適用を受けようとする労働者にとって過重な負担を求めることにならないよう配慮しつつ、育児休業や所定外労働の制限など育児・介護休業法に定める他の制度に関する手続も参考にしながら適切に定めることが求められます。
例えば、育児休業等と同様に、所定労働時間の短縮措置の適用を受けるためには、1か月前までに申し出なければならないとすることは問題ないと考えられます。一方、適用期間を1か月単位とすることは、他の制度が基本的に労働者の申し出た期間について適用されることを踏まえれば、望ましくないと考えられます。

事業主がこれらの措置の適用を容易に受けられるようにするため、あらかじめ、当該措置の対象者の待遇に関する事項を定め、これを労働者に周知させるための措置を講ずるように配慮してください

事業主は、当該措置を講ずるに当たっては、労働者が就業しつつその子を養育することを実質的に容易にする内容のものとすることに配慮してください。

3歳に満たない子を養育する労働者に関する代替措置
○ 事業主は、短時間勤務制度について、「業務の性質又は業務の実施体制に照らして、所定労働時間の短縮措置を講ずることが困難と認められる業務に従事する労働者」として労使協定により適用除外とされた労働者に関して、育児休業に関する制度に準ずる措置又は「始業時刻変更等の措置」を講じなければなりません。
○ 「始業時刻変更等の措置」としては、次のいずれかの措置があります。
① フレックスタイムの制度
② 始業又は終業の時刻を繰り上げ又は繰り下げる制度(時差出勤の制度)
③ 労働者の3歳に満たない子に係る保育施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与

(1) 「その他これに準ずる便宜の供与」には、労働者からの委任を受けてベビーシッターを手配し、その費用を負担することなどが含まれます。

(2) 事業主は、労働者がこれらの措置の適用を容易に受けられるようにするため、あらかじめ、当該措置の対象者の待遇に関する事項を定め、これを労働者に周知させるための措置を講ずるよう配慮してください。

(3) 事業主は、当該措置を講ずるに当たっては、労働者が就業しつつその子を養育することを実質的に容易にする内容のものとすることに配慮してください。

★ 短時間勤務制度の適用除外とされた業務に従事する労働者が、短時間勤務をすることを希望している場合、短時間勤務が可能である他の業務に配置転換して、その業務において短時間勤務をさせることも、労働者本人と真の合意がある場合には、差し支えありません。
この場合、短時間勤務が終了した後の配置等についても、あわせて合意しておくことが望ましいと考えられます。
(次回に続く)A.K

-国家試験

執筆者:

関連記事

働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律

キャリアコンサルタント国家試験に役立つ法整備について勉強しましょう。 キャリアコンサルタントのキャリアコンサルティング業務に係る法整備について厚生労働省の資料を参考に説明します。 働く人々がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する働き方改革を総合的に推進するため、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等のための措置を講じるために、関係する法令を整備するために、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(働き方改革関連法)が2018年7月に公布され、関連する法律が順次施行されています。これにより人々の働き方、生活はいま …

柔軟な働きかたをかなえる制度・施策について

前回までは働き方改革関連法により改正された法律を中心に働きかた改革推進について説明しましたが、今回は、キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う上で係りのある働きかた改革を推進する多様で柔軟な働きかたをかなえる制度・施策について副業・兼業の促進を説明します。 副業・兼業の促進 厚生労働省のホームページより 05.pdffを参考に説明します 厚生労働省では、「働き方改革実行計画」(平成29年3月28日働き方改革実現会議決定)を踏まえ、副業・兼業の普及促進を図るため、副業・兼業の促進に関するガイドラインを作成し(平成30年1月)、さらに企業も働く人も安心して副業・兼業を行うことができる …

キャリアコンサルタント養成講座 受講経験録2

Aさんの「キャリコンサルタント養成講座」受講奮闘記をお伝えしています。 Aさんは中小企業に勤めている小学生と4歳半の子供をもつ女性ですが、ある事をきっかけに「キャリアコンサルタント」という資格を知りました。厚生労働省の国家資格であること、企業の中で人間関係の相談に乗ってあげられる力を付けられることなどを知り、どこかの「キャリアコンサルタント養成講座」を受けたいとNetで多くの「キャリアコンサルタント養成講座」を調べました。 その結果テクノファの「キャリアコンサルタント養成講座」が自分に合うのではないかと思い、3か月にわたる12日間「キャリアコンサルタント養成講座」講座を受講することに決めました …

多様な働き手の参画について

キャリアコンサルタントが知っていると有益な情報をお伝えします。 労働参加率の向上について、特に期待されるのは女性、高齢者等の多様な働き手の労働参加です。我が国において、出産や育児による離職は女性の労働参加に大きな影響を与えていると考えられています。そのため、女性が子供の成長に合わせて柔軟な働き方に変えていくことが必要です。 また、高齢者の労働参加率は他国の平均より高い水準にあります。一方で、年齢に関わりなく元気である限り、働きたいと考える高齢者への対応はより重要であると考えられます。今回は、多様な働き手の参画についてお話しします。 ■女性の雇用の現状 女性の労働力人口は、2023(令和5)年3 …

2018年改正された働き方改革関連法2

2018年6月に可決、成立し7月に法律公布、改正された働き方改革関連法は順次施行されています。キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティング業務を行う上でかかわりがある法律の改正を伴うものです。この法律は多くの法律に関連していますが、キャリアコンサルタントが知っているべき主要な労働に関する8つの法律についての主な改正点は次のようになります。 1.第一条 労働基準法関係 ・フレックスタイム制の拡充 ・時間外労働の上限規制 ・年5日の年次有給休暇の確実な取得 ・高度プロフェッショナル制度の創設 ・月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率引上げ ・労働条件の明示の方法 ・過半数代表者の選任 2. …