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実践編・応用編

今後の日本の経済社会の構築 

投稿日:2025年2月28日 更新日:

キャリアコンサルタントが知っていると有益な情報をお伝えします。
今後の日本経済は、より高い製品開発能力を獲得し、製品の付加価値を高めながらアジアを中心とする諸外国との経済分業の下で、互恵的な経済社会の発展を追及していくことが基本的な方向です。今回は、経済社会の構築についてお話しします。

◆交通ネットワークの整備
■新線道路ネットワークの整備
●新線道路ネットワークの整備
幹線道路の整備は、昭和29年に策定された 「第1次道路整備五箇年計画」以来、現在に至るまで着実に進められてきました。例えば、高速道路等の幹線道路ネットワークの整備は、高速道路のインターチェンジ周辺での工場の立地を促すなど、地域経済の活性化に大きく寄与するとともに、地方部における広域的な医療サービの享受、災害等で幹線道路が途絶した場合の広域的な迂回ルートの確保等が可能となるなど、国民生活の質や安全の向上にも大きく貢献してきました。 例えば、東京外かく環状道路(三郷南IC~ 高谷JCT)は平成30年6月2日に15.5kmが開通し、東京外かく環状道路の全体で約6割がつながりました。これにより、中央環状内側の首都高(中央環状含む)の渋滞損失時間が約3割減少しました。このようなストック効果が最大限発揮 されるよう、幹線道路ネットワークの整備を引き続き推進しています。
一方で、全国においては未だ高速道路等の幹線道路ネットワークが繋がっていない地域があることから、計画的に整備を推進していきます。 また、令和5年10月31日に社会資本整備審議会道路分科会国土幹線道路部会が取りまとめ た「高規格道路ネットワークのあり方 中間とりまとめ」及び、国土交通省道路局として今後取り組む具体的な政策を取りまとめた 「WISENET2050・政策集」の下、取組みを進めます。

●道路のネットワークの機能を最大限発揮据
生産性の向上による経済成長の実現や交通安全確保の観点から、必要なネットワークの整備と合わせ、今ある道路の運用改善や小規模な改 良等により、道路ネットワーク全体の機能を最大限に発揮する取組みを推進しています。特に、平成27年8月より本格的な導入が開始されたETC2.0がその取組みを支えています。

○道路ネットワーク全体の機能を最大限に発揮 する取組みを支えるETC2.0
ETC2.0とは、全国の高速道路上に約1,800 か所設置された路側機と走行車両が双方向で情報通信を行うことにより、これまでのETC1,800 か所設置された路側機と走行車両が双方向で情 報通信を行うことにより、これまでのETCと比べて、(ア)大量の情報の送受信が可能となる、(イ)ICの出入り情報だけでなく、経路情報の把握が可能となるなど、格段と進化した機能を有し、ITS推進に大きく寄与するシステムである。

○賢い料金
平成28年4月及び令和4年4月に首都圏で、平成29年6月に近畿圏で、令和3年5月から は中京圏で新たな高速道路料金を導入し、外側 の環状道路への交通の転換や、都心流入の分散化等の効果が発揮されています。

○賢い投資
今あるネットワークの効果を、最小コストで 最大限発揮させる取組みとして、上り坂やトンネル等の構造上の要因で、速度の低下や交通の集中が発生する箇所を、ETC2.0等により収集 したきめ細かい旅行速度データや加減速データ 等のビッグデータにより特定し、効果的に対策するピンポイント渋滞対策を実施しています。これまで、関越自動車道の大泉JCT付近等12か所で、既存の道路幅員の中で、付加車線等を設置する運用を開始しています。現在、関越自動車道の高坂SA付近等12か所で、ピンポイント渋滞対策を実施しています。

■新線鉄道ネットワークの整備

●新幹線鉄道の整備
新幹線は、我が国の基幹的な高速輸送体系であり、地域間の移動時間を大幅に短縮させ、地域社会の振興や経済活性化に大きな効果もたらす。また、新幹線は安全(昭和39年の東海 道新幹線の開業以来、鉄道事業者の過失による 乗客の死亡事故はゼロ)かつ環境にもやさしい(鉄道のCO2 排出原単位(g-CO2 /人キロ)は航空機の1/5、自家用車の1/6)という優れた特性を持っている。「全国新幹線鉄道整備法」 に基づき、昭和48年に整備計画が定められた、いわゆる整備新幹線については、平成9年10 月の北陸新幹線(高崎・長野間)の開業を皮切 りに、これまで東北新幹線、九州新幹線、北陸 新幹線、北海道新幹線が開業しており、令和6年3月には北陸新幹線(金沢・敦賀間)が開業した。

北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)については、工事延長(212km)のうち約8割を占めるトンネル区間や、高架橋・橋りょう等において、工事を進めているところであり、引き続き、安全や環境に配慮し、関係者と協力しつ、着実な整備を進める。青函共用走行区間のうち、青函トンネル内では、令和6年度より、貨物列車の本数が少ない特定時期において、新幹線列車と貨物列車の走行時間帯を区分し、新幹線線の時速260km走行を実施することとしている。引き続き、安全の確保に万全を期して、新幹線の高速化と鉄道貨物輸送との両立について検討を進める。 未着工区間である北陸新幹線(敦賀・新大阪 間)については、従来工事実施計画の認可後に行っていた調査も含め、施工上の課題を解決するための調査を、先行的・集中的に実施している。
また、九州新幹線(西九州ルート)については、九州地域、西日本地域の未来にとってどの ような整備のあり方が望ましいか議論を積み重ねることが重要と考えており、今後も関係者と の協議を引き続き進める。 「全国新幹線鉄道整備法」では、全国で計11路線が、基本計画路線に位置付けられており、 基本計画路線を含む「幹線鉄道ネットワーク等 に関する調査」を行っている。引き続き、幹線鉄道ネットワークの今後の方向性について、調査・検討に取り組んでいく。

リニア中央新幹線は、東京・名古屋・大阪の三大都市圏を一つの圏域とする「日本中央回廊」を形成して日本経済を牽引するとともに、令和6年10月に開業60周年を迎える東海道新 幹線とのダブルネットワークによるリダンダンシーの確保を図るものである。 これにより、我が国の国土構造が大きく変革され、国際競争力の向上が図られるとともに、その成長力が全国に波及し、日本経済全体を発展させるものである。全線開業の時期については、平成28年に「独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法」の改正を行い、財政投融資(3兆円)を活用することにより、当初令和27年であった大阪までの全線開業を最大8年間前倒すことを可能としたところである。現在、国土交通大臣が認可した「中央新幹線品川・名古屋駅間工事実施計画」に従い、JR東海において、品川・名古屋間の早期開業に向け、工事を進めているところであり、名古屋・大阪間については、令和5年にJR東海が環境影響評価に着手したところである。
(出典)国土交通省 令和6年版 国土交通白書

●技術開発の促進
○超電導磁気浮上式鉄道(超電導リニア)
超電導リニアの技術開発については、「超電 導磁気浮上方式鉄道技術開発基本計画」に基づき、既に確立している実用技術のより一層の保守の効率化、高温超電導磁石の運用安定性の確保を目指した技術開発を推進します。

○軌間可変電車(フリーゲージトレイン) フリーゲージトレインについては、軌間の異なる在来線間での直通運転を想定し、技術開発を行います。
■航空ネットワークの整備
●航空ネットワークの拡充

○首都圏空港の機能強化等
インバウンド客の受入拡大、我が国の国際競争力の強化等の観点から、首都圏空港(東京 国際空港(羽田空港)、成田国際空港(成田空 港))の機能強化は必要不可欠であり、両空港で年間約100万回の発着容量とするための取組みを進めているところである。具体的には、羽田空港において、令和2年3月から新飛行経路の運用を開始し、国際線の発着容量を年間約4万回拡大しているところであり、引き続き、騒音対策・落下物対策や、地域への丁寧な情報提供に努めるとともに、新飛行経路の固定化回避に向けた取組みを進める。また、引き続き空港アクセス鉄道の基盤施設整備、国内線・国際線間の乗継利便性向上のための人工地盤の整備、旧整備場地区の再編整備等 を実施する。成田空港においては、地域との共生・共栄の考え方の下、C滑走路新設等の年間発着容量を50万回に拡大する取組みを進めるとともに、空港会社において、旅客ターミナル の再構築や航空物流機能の高度化等の検討を進めている。
(出典)国土交通省 令和6年版 国土交通白書

○関西国際空港・中部国際空港の機能強化 関西国際空港については運営権者において、 民間の創意工夫を生かした機能強化が図られており、令和5年12月には新国際線出発エリアがオープンしました。引き続き、国際線キャパシティーを向上させるため、第1ターミナルにおける国際線/国内線エリアの配置の見直しによる施設配置の再編等を含む、第1ターミナル改修等による同空港の機能強化を推進し、関西3空港における年間発着容量50万回の実現を目指します。 中部国際空港においては、国際線キャパシ ティーの向上を目的に第1ターミナル改修等を引き続き行うとともに、現滑走路の大規模補修を速やかに実施するため代替滑走路の整備等の取組みを推進します。

○地方空港の機能強化
福岡空港においては、滑走路処理能力の向上を図るため、滑走路増設事業を実施しており、 北九州空港においては、北米・欧州の主要都市へ貨物専用機の直行便運航に対応するため、滑走路延長事業を実施しています。また、那覇空港 においては、空港の利便性向上を図るため、国際線ターミナル地域再編事業を、新千歳空港においては、航空機や除雪車両の混雑緩和等を図るため、誘導路複線化等を実施しています。 そのほかの地方空港においては、航空機の増便や新規就航等に対応するため、エプロンの拡張やターミナル地域の整備等を実施しています。 また、航空機の安全運航を確保するため、老 朽化が進んでいる施設について予防保全型の維持管理を踏まえた空港の老朽化対策を実施する とともに、地震災害時における空港機能の確保 を図るため、滑走路等の耐震対策を進めています。
(つづく)Y.H

-実践編・応用編

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