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キャリアコンサルタント国家試験合格 58 | テクノファ

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キャリアコンサルタントが知っていなければならない労働関係法の勉強をしましょう。働き方改革関連法は、労働者がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現する働き方改革を総合的に推進するため、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等を目的とした法律で、「労働基準法」、「労働安全衛生法」、「労働時間等の設定の改善に関する特別措置法」、「じん肺法」、「雇用対策法」、「労働契約法」、「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」の8つの労働に関する法律の他に、関連する複数の法律の改正をひとつにまとめたものです。
2018年6月に可決、成立し7月に法律公布、改正された関連法律は順次施行されています。キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティング業務を行う上でかかわりがある法律の改正を伴うものです。関連する法律の改正内容を規定する、働き方改革関連法を要約して下記します。

  • 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律
    第一条労働基準法の一部を次のように改正する。
    第二条じん肺法の一部を次のように改正する。
    第三条雇用対策法の一部を次のように改正する。
    題名を次のように改める。労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律
    第四条労働安全衛生法の一部を次のように改正する。
    第五条労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律の一部を次のように改正する。
    第六条労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の一部を次のように改正する
    第七条短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を次のように改正する。
    題名を次のように改める。短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律
    第八条労働契約法の一部を次のように改正する。
    第十三条健康保険法の一部を次のように改正する。
    第十四条職業安定法の一部を次のように改正する。
    第十五条次に掲げる法律の規定中「雇用対策法」を「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」に改める。
    第十六条地方公務員法の一部を次のように改正する。
    第十七条厚生年金保険法の一部を次のように改正する。
    第十八条社会保険労務士法の一部を次のように改正する。
    第十九条高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を次のように改正する。
    第二十条建設労働者の雇用の改善等に関する法律の一部を次のように改正する。
    第二十一条港湾労働法の一部を次のように改正する。
    第二十二条育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の一部を次のように改正する。
    第二十三条暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を次のように改正する。
    第二十四条地方公務員の育児休業等に関する法律の一部を次のように改正する。
    第二十五条独立行政法人通則法の一部を次のように改正する。
    第二十六条公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
    第二十七条外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を次のように改正する。
    第二十八条厚生労働省設置法の一部を次のように改正する。

上記のように、この法律は多くの法律に関連していますが、先に説明した労働に関する8つの法律についての主な改正点は次のようになります。
1.第一条 労働基準法関係
・フレックスタイム制の拡充
・時間外労働の上限規制
・年5日の年次有給休暇の確実な取得
・高度プロフェッショナル制度の創設
・月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率引上げ
・労働条件の明示の方法
・過半数代表者の選任

2.第二条 じん肺法関係
・健康情報の取扱いルールの明確化・適正化

3.第三条 雇用対策法関係
題名改正
労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律
・国による基本方針の策定
・関係機関への要請
・中小企業における取組の推進のための関係者間の連携体制の整備

4.第四条 労働安全衛生法関係
・産業医の独立性・中立性の強化
・産業医等への情報提供の充実・強化
・産業医の活動と衛生委員会等との関係の強化
・労働者からの健康相談に適切に対応するために必要な体制整備等
・労働者の心身の状態に関する情報の取扱い
・産業医等の業務の内容等の周知
・長時間労働者に対する面接指導

5.第五条 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律関係
・派遣元事業主の派遣労働者に対する不利益な取扱いの禁止
・①派遣先の労働者との均等・均衡待遇、②同種業務の一般労働者の平均的な賃金と同等以上の賃金などの要件を満たす労使協定による待遇、のいずれかを確保することが義務化。

6.第六条 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法関係
・勤務間インターバル制度の導入
・取引上の必要な配慮
・労働時間等設定改善企業委員会

7.第七条 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律関係
題名改正 短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律
・基本的理念策定
・個々の待遇ごとに、当該待遇の性質・目的に照らして適切と認められる事情を考慮して判断される
・正規雇用労働者との同一条件での差別的な取扱いの禁止
・待遇内容、正規雇用労働者との待遇差などの説明義務の強化
・事業主による短時間・有期雇用労働者に対する不利益な取扱いの禁止

8.第八条 労働契約法関係
・目的規定改正
・第二十条の期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止を削除

厚生労働省参考資料 出典 https://www.mhlw.go.jp/content/000611834.pdf

今回は、キャリアコンサルタントのキャリアコンサルティング業務に係る働き方改革で、働き方改革関連法で改正された「雇用対策法」の改正項目を前回に続き説明します。下記条文のアンダーラインは働き方改革関連法により新設された条文、影響ある変更のあった条文です。

●雇用対策法(題名改正 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律)
(つづき)
第二章 基本方針

(基本方針)

第十条 国は、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにするために必要な労働に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。

 基本方針に定める事項は、次のとおりとする。

 労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにすることの意義に関する事項

 第四条第一項各号に掲げる事項について講ずる施策に関する基本的事項

 前二号に掲げるもののほか、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにすることに関する重要事項

 厚生労働大臣は、基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。

 厚生労働大臣は、基本方針の案を作成しようとするときは、あらかじめ、都道府県知事の意見を求めるとともに、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。

 厚生労働大臣は、第三項の規定による閣議の決定があつたときは、遅滞なく、基本方針を公表しなければならない。

 厚生労働大臣は、基本方針の案を作成するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。

 国は、労働に関する施策をめぐる経済社会情勢の変化を勘案し、基本方針に検討を加え、必要があると認めるときは、これを変更しなければならない。

 第三項から第六項までの規定は、基本方針の変更について準用する。

(関係機関への要請)

第十条の二 厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、基本方針において定められた施策で、関係行政機関の所管に係るものの実施について、必要な要請をすることができる。

(中小企業における取組の推進のための関係者間の連携体制の整備)

第十条の三 国は、労働時間の短縮その他の労働条件の改善、多様な就業形態の普及、雇用形態又は就業形態の異なる労働者の間の均衡のとれた待遇の確保その他の基本方針において定められた施策の実施に関し、中小企業における取組が円滑に進むよう、地方公共団体、中小企業者を構成員とする団体その他の事業主団体、労働者団体その他の関係者により構成される協議会の設置その他のこれらの者の間の連携体制の整備に必要な施策を講ずるように努めるものとする。

(求職者に対する指導)

第十三条 職業紹介機関は、求職者に対して、雇用情報、職業に関する調査研究の成果等を提供し、かつ、これに基づき職種、就職地その他の求職の内容、必要な技能等について指導することにより、求職者がその適性、能力、経験、技能の程度等にふさわしい職業を選択することを促進し、もつて職業選択の自由が積極的に生かされるように努めなければならない。

(求人者に対する指導)

第十四条 職業紹介機関は、求人者に対して、雇用情報、職業に関する調査研究の成果等を提供し、かつ、これに基づき求人の内容について指導することにより、求人者が当該作業又は職務に適合する労働者を雇い入れることを促進するように努めなければならない。

(再就職援助計画の作成等)

第二十四条 事業主は、その実施に伴い一の事業所において相当数の労働者が離職を余儀なくされることが見込まれる事業規模の縮小等であつて厚生労働省令で定めるものを行おうとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該離職を余儀なくされる労働者の再就職の援助のための措置に関する計画を作成しなければならない。

第二十五条 事業主は、一の事業所について行おうとする事業規模の縮小等が前条第一項の規定に該当しない場合においても、厚生労働省令で定めるところにより、当該事業規模の縮小等に伴い離職を余儀なくされる労働者に関し、再就職援助計画を作成し、公共職業安定所長に提出して、その認定を受けることができる。当該再就職援助計画を変更したときも、同様とする。

(大量の雇用変動の届出等)

第二十七条 事業主は、その事業所における雇用量の変動であつて、厚生労働省令で定める場合に該当するものについては、当該大量雇用変動の前に、厚生労働省令で定めるところにより、当該離職者の数その他の厚生労働省令で定める事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。

(調停の委任)

第三十条の六 都道府県労働局長は、第三十条の四に規定する紛争について、当該紛争の当事者の双方又は一方から調停の申請があつた場合において当該紛争の解決のために必要があると認めるときは、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律第六条第一項の紛争調整委員会に調停を行わせるものとする。

(船員に関する特例)

第三十八条 この法律の規定は、船員職業安定法第六条第一項に規定する船員については、適用しない。

(適用除外)

第三十八条の二 第六条から第九条まで、第六章、第三十条の四から第三十条の八まで、第三十三条第一項及び第二項並びに第三十六条第一項の規定は国家公務員及び地方公務員について、第三十条の二及び第三十条の三の規定は一般職の国家公務員、裁判所職員臨時措置法の適用を受ける裁判所職員、国会職員法第一条に規定する国会職員及び自衛隊法第二条第五項に規定する隊員については、適用しない。

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