Aさんの「キャリコンサルタント養成講座」受講奮闘記をお伝えしています。
Aさんは中小企業に勤めている小学生と4歳半の子供をもつ女性ですが、ある事をきっかけに「キャリコンサルタント」という資格を知りました。厚生労働省の国家資格であること、企業の中で人間関係の相談に乗ってあげられる力を付けられることなどを知り、どこかの「キャリコンサルタント養成講座」を受けたいとNetで多くの「キャリコンサルタント養成講座」を調べました。
その結果テクノファの「キャリコンサルタント養成講座」が自分に合うのではないかと思い、3か月にわたる12日間「キャリコンサルタント養成講座」講座を受講することに決めました。決めた理由は16年の「キャリコンサルタント養成講座」の歴史と「組織と個人の共生」ということにありました。
Aさんの受講も7日目になりました。
【7日目 キャリアコンサルティング演習①(アサーション)】
7日目はテクノファのキャリコンサルタント養成講座の特徴の一つである、アサーションを学ぶ日です。アサーションとは何か、一言で言えば、「自他尊重の自己表現」となります。アサーションという言葉を英語にすると“assertion”で、辞書を引くと「主張」「断言すること」の意味であるということが分かります。
しかし、ここで学ぶアサーションは単なる自己主張とは違いますので、その意味することを理解すると共に、トレーニングが必要になります。残念ながら1日だけではトレーニングを積むところまでは行きつきませんので、この日は、アサーションとはいったいどのようなものなのか、そして自己表現の3つの態様である、ノン・アサーティブ、アグレッシブ、アサーティブについて学習していきます。
ノン・アサーティブとは文字通り「主張しないこと」です。人によっては、自分の言いたいことを言えず後から後悔するということの経験を持っている方がいると思います。キャリアカウンセリングでは、自分の思っていることは素直に表現することを勧めます。そうでないと対話している相手の方が勘違いをして最後には対話している両者に良くないことになりがちです。
アグレッシブはノン・アサーティブの反対で、自分のことを強く言い張ることを言います。これも対話している両者に良くないことは多くの人が経験済みの事であろうと思います。になりがちです。最後の、アサーティブが対話している両者に推奨できる思いを伝える方法です。自分の言いたいことをしっかりと言う、と同時に相手の言うこともしっかりと聞くというコミュニケーションの方法を理解していただきます。
ある程度の基礎学習を終えると、各種の事例、例題を用いた演習に進みます。アサーティブ権についての理解を深める演習から、各種演習でアサーションへの学びを深めていただきます。グループワークが中心になり、そこでは自分と他の人ではものごとの捉え方、考え方が違う、少し違う程度から場合によっては全く違うということを体感していただきます。このような体験によって、キャリコンサルタントとしてクライエントに向き合う際に、まずは様々な面で自分とクライエントの違いを認識できるようになっていただけることを期待してのく基礎トレーニングになっています。
アサーションは、「自他尊重の自己表現」と先ほど説明しました。アサーショントレーニングは、自分の思いを他者を尊重しながら表現するやり方ですので、クライエントの話を聴くキャリコンサルタントには必要ないスキルである、と思う方もいるかもしれません。キャリコンサルタントは自分のことは話すのではなく、クライエントの話を聞き、理解することがまず求められることなのだから、アサーションについて学ぶ必要などないのではないか、という誤解です。ここは、誤解を招きやすい部分ですが、アサーティブな人ほど、人の話をきちんと聴こうとする人なのです。アサーションは単なる自己表現ではなく、「自他尊重」の自己表現ですから、キャリコンサルタントを目指す方には是非とも理解を深めておいていただきたい事項になります。そしてアサーティブな対応が取れるようになると、キャリアコンサルティング以外のお仕事をされている方でも、上司や同僚とのコミュニケーション能力は確実に向上します。その技法のひとつになる“DESC”を講座の中で紹介がされます。これが使えるようになると、あなたのコミュニケーションの質が一段上がることは間違いありません。是非とも講座内でアサーションスキルに触れていただきたいと思います。
(つづく)T.A