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キャリコンサルタント国家試験合格 44 | テクノファ

投稿日:2021年3月13日 更新日:

今回はキャリアコンサルタント国家試験合格43の続きとして、 キャリアコンサルタント国家試験を受けた経験をN.A氏に語っていただきました。

【面接場面の再現】
(前回に続き回想が述べられます)
 口頭試問は全部で3問だった。5分の中でその質問と返答をする為、決して余裕のある時間ではないものの、とは言え、しっかり説明する時間は確保されていることもまた事実。著作権の問題があるため、簡単な再現とさせて頂く。全体を通して質問された内容は、今実施した自分の面接を振り返ってどのように自己評価するか、という点である。

今回の自己評価では、途中キャリアコンサルタント役として明らかに失敗したと思う。「仕事にいつごろから就きたいか?6か月後ぐらいまでにはという感じか?」とオープンクエッションではなく、決めつけるような言い方をしてしまった部分がすぐさま頭に思い浮かんでこなかった。
自分では時間の中では十分な質問も出来たし、こちらの提案も一応受け止めてもらったという感触があった。つまりそれがクライエントの成長を支援する面接をしてください、という試験実施要領にある部分について呼応するという自己満足感を持ったため、まあ大きな意味では問題ない面接であっただろう、という自己評価をしていた。そのことを長々と話すことはしていないが、不足点はほとんどないと感じた中での口頭試問となった。

試験官の表情は何か少々翳りが増した気がしたが、それでも自分の自己評価をその場で見直そうという気にはならなかった。しかしやはりあの反応は気になっている。
また別な質問で自分が答えた内容は、
「クライエントがすぐさま仕事に就かなければいけない、という状況に追い込まれているわけではないことから、自己分析等をゆっくりしすぎると仕事をする、ということへの意欲が減退するリスクがある」というような言葉を発した。
残念ながら、これも試験官にはフィットしていない感じであった。リスク、という言葉は長年の仕事の中で当たり前のように使ってきた言葉のためついつい口にしてしまったが、実はそう頻繁に仕事やキャリアを考える上において使う言葉とは思っていない。故に、試験官の反応もなぜそのような言葉を使うの?という反応のように私には思えた。

このような感じで、終始自分のペースを崩さないように、自分自身のコントロールをしながら冷静に対処はすることができた。
試験官からは、
「はいこれで試験は終わりになります。お疲れさまでした(だったかな)」
というような発言が出て、自分は退出した。5分はやはりかからなかった。同じタイミングで入った残りの5名はまだ誰も試験会場から出てきていない。待合室にカバンがあり、それを取りに入った段階で、他の方のカバンがあることを確認。そうすると、自分は5分の口頭試問のところをあっという間に出てきてしまったということになる。

考え出すときりがないが、すんなり終わって良かったのではないか、という思いと、これで本当に漏らしたことはないのか?もっとゆっくりやり取りをしないといけなかったのか?とにかく不安がどんどん増殖していきそうな気がし始めた。
いずれにせよ、部屋に入ってからほぼ20分間、終わってみるとあっという間という感じになっていた。

部屋を退出した際には、終わったという感覚と、まあ大丈夫じゃないの、という認識でもってかなりほっとした気分であった。しかし今このような形で体験記として今日一日の出来事を振り返ってみると、「ああ、あの場面はこういう出来だったか、もう少しこういう質問の出し方があったはず、そしてそもそも自分はキャリアコンサルタント役としてクライエントとラポールの形成が出来たのだろうか、それはどの程度(合格レベル)だったのだろうか、という不安、心配はどんどん押し寄せてくる。なかなか悩ましい状況だ。

果報は寝て待てという格言にならって、普段はこのようなことは割と気にせずやり過ごせる性質であるにも関わらず、今日は例外ケースだ。
試験結果は単に合否判定だけなのだろうか。具体的な得点出るのだろうか。出るのであれば自分の面談内容の良しあしが想像つくのだが、それも今は全く情報がない。

因みに試験会場には、携帯(含むスマホ)もメモも筆記用具も持ち込み禁止故、何が良かったのか及び悪かったのかの自己評価は自分の記憶を頼りにするしかない。したがってこの体験記も記憶の中で書き起こしているため、本当に一言一句同じ言葉で面接を進められたわけではないことはご容赦頂きたい。いずれにせよ点数開示が無理であれば、A/B/C/D評価の形でもよいから知りたいものだ。
(つづく)N.A

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