キャリアコンサルタントの知恵袋 | 株式会社テクノファ

実践に強いキャリアコンサルタントになるなら

国家試験

情報通信技術を利用して行うテレワーク勤務

投稿日:2026年1月25日 更新日:

キャリコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う上で係りがある、働きかた改革を推進する多様で柔軟な働きかたをかなえる制度・施策について今回はテレワークについて説明します。

厚生労働省のホームページより05.pdfを参考に説明します。

テレワークは労働者が情報通信技術を利用して行う事業場外勤務のことで、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方であることから、子育て、介護と仕事の両立手段となるとともに、ワーク・ライフ・バランスに資することができ、多様な人材の能力発揮が可能となります。
一方、テレワークを行う上での問題や課題等として、企業側からは労働時間の管理が難しい等が、労働者側からは仕事と仕事以外の切り分けが難しい、長時間労働になりやすい等の点がそれぞれ挙げられています。

「働き方改革実行計画」(平成29年3月28日働き方改革実現会議決定)を受け、テレワークの普及の前提となる重要な要素であるテレワークにおける適切な労務管理実施の留意すべき点を明らかにするために平成30年2月22日に「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」が策定(「情報通信機器を活用した在宅勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」を改定)されました。
■テレワークの分類、形態ごとの特徴
① 在宅勤務:労働者の自宅で業務を行う
通勤に要する時間を有効に活用できる。
仕事と家庭生活との両立に資する働き方です。

② サテライトオフィス勤務:メインのオフィス以外に設けられたオフィスを利用する
通勤時間を短縮しつつ、在宅勤務やモバイル勤務 以上に作業環境の整った場所で就労可能な働き方です。

③ モバイル勤務:ノートパソコンや携帯電話等を活用して臨機応変に選択した場所で業務を行う
自由に働く場所を選択できる外勤における移動時間を利用できる等、働く場所を柔軟に運用することで、業務の効率化を図ることが可能な働き方です。

■テレワークのメリット
労働者にとって
・通勤時間の短縮、通勤に伴う精神的・身体的負担の軽減
・業務効率化、時間外労働の削減
・育児や介護と仕事の両立の一助となる
・仕事と生活の調和を図ることが可能

使用者にとって
・業務効率化による生産性の向上
・育児・介護等を理由とした労働者の離職の防止
・遠隔地の優秀な人材の確保
・オフィスコストの削減

■テレワークのデメリット(労働者)
・仕事と仕事以外の切り分けが難しい
・長時間労働になりやすい
・仕事の評価が難しい
・書類や資料が分散する
・周囲の雑音が仕事の邪魔になる
・上司等とコミュニケーションが難しい
・健康管理が難しい
・孤独感や疎外感を感じる
・成果を出すプレッシャーを感じる

■テレワーク実施の問題・課題(企業)
・労働時間の管理が難しい
・進捗状況などの管理が難しい
・賃金額の決定が難しい
・評価が難しい
・コミュニケーションに問題あり
・機器のコスト
・情報セキュリティ確保
・安全衛生管理が難しい
・労災認定(業務上災害の認定)があいまい

■テレワーク実施時の課題等を解決するために⇒ガイドラインを理解し、適切な労務管理を実施する。
1 労働基準関係法令の適用
労働基準法上の労働者については、テレワークを行う場合においても、労働基準関係法令が適用されます
2 労働基準法の適用に関する留意点
2-1 労働条件の明示
使用者は、労働契約を締結する際、労働者に対し、賃金や労働時間のほかに、就業の場所に関する事項等を明示しなければなりません。
2-2 労働時間制度の適用と留意点
2-2-1 通常の労働時間制度における留意点
留意点1 労働時間の適正な把握
・「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(平成29年1月20日策定)に基づき、適切に労働時間管理を行わなければなりません。

留意点2 テレワークに際して生じやすい事象
・在宅勤務等のテレワークに際しては、一定程度労働者が業務から離れる時間が生じやすいと考えられます(いわゆる中抜け時間)。
・通勤時間や出張旅行中の移動時間中のテレワークについて使用者の明示又は黙示の指揮命令下で行われるものについては労働時間に該当します
・勤務時間の一部でテレワークを行う際の移動時間について使用者の指揮命令下に置かれている時間であるか否かにより、個別具体的に判断されることになります。

キャリコンサルタントが知っていると役に立つ多様で柔軟な働きかたをかなえる制度・施策の一つ副業・兼業の促進について説明をしました。
(つづく)A.K

-国家試験

執筆者:

関連記事

キャリアコンサルタント養成講座 12日間受講体験記 5

【8日目 キャリア・ガイダンス】 本講座キャリアコンサルタント養成講座も8日目になりました。8日目は、世の中の実情を踏まえて、各種の言葉や法体系等について学びました。最初は、「キャリアコンサルティング 理論と実際」木村周著(一般社団法人 雇用問題研究会)を使用して、まずはキャリア・ガイダンスという言葉の説明を受けました。「一定の又は特定の職業に従事するために必要な知識,技能,態度をはぐくむ教育」としての職業指導を言いますが、キャリア・ガイダンスという言葉は学校教育の世界などで広く使われています。 最近のキャリアガイダンス論は「情報」の重要性を徹底して強調する。キャリアガイダンスにおける情報とは …

キャリアコンサルタント養成講座 12日間受講体験記 4 

Aさんの「キャリコンサルタント養成講座」受講奮闘記をお伝えしています。 Aさんは中小企業に勤めている小学生と4歳半の子供をもつ女性ですが、ある事をきっかけに「キャリコンサルタント」という資格を知りました。厚生労働省の国家資格であること、企業の中で人間関係の相談に乗ってあげられる力を付けられることなどを知り、どこかの「キャリコンサルタント養成講座」を受けたいとNetで多くの「キャリコンサルタント養成講座」を調べました。 その結果テクノファの「キャリコンサルタント養成講座」が自分に合うのではないかと思い、3か月にわたる12日間「キャリコンサルタント養成講座」講座を受講することに決めました。決めた理 …

2級キャリアコンサルティング技能検定の合格レベル2

2級コンサルティング技能士検定の試験について前回の続きです。前回も説明しましたが、実技(面接)試験の詳細についてお話しします。 面接試験は、口ールプレイ形式の面接20分と、その後の口頭試問10分で構成されています。 ■試験官2名の前で口ールプレイ形式の面接を行う 面接試験は、まず、ロールプレイ形式で始まります。試験官2名を前に、相談者役の人と20分間の面接を行います。相談者候補の相談内容、簡単なプロフィールなどの相談ケースは、受検票などと一緒に送られてきます(送られた5ケース の中から1ケース出題されます)。当日どのケースの相談者と面接をするかは、面接室に入るまでわかりません。面接室に入った後 …

キャリアコンサルタント養成講座 12日間受講体験談

まずはキャリアコンサルタントとはどんな資格なのかを説明します。 「キャリアコンサルティング」は職業能力開発促進法第二条第5項によって以下のように定義されています 「キャリアコンサルティング」とは、労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいいます。 (平成27年9月改正:職業能力開発促進法 第二条第5項) キャリアとは人生における仕事のことを言います。キャリアコンサルタントは、よりよい働き方、よりよい人生、よりよい社会を実現するために、人間の生き方を「仕事に対する意欲や課題」「仕事のこれまでの経験」「仕事の将来への展望」といった視点か …

多様で柔軟な働きかたをかなえる制度(短時間勤務制度)

キャリアコンサルタントがキャリアコンサルティングを行う上で係りがある、働きかた改革を推進する多様で柔軟な働きかたをかなえる制度・施策について今回は短時間勤務制度(所定労働時間の短縮措置)について説明します。 キャリアコンサルタントには大切な知識です。 000611834.pdf 短時間勤務制度は、1日の所定労働時間を原則として6時間とする制度です。「短時間勤務制度」は、少子化問題への対策のために設けられた制度で、家庭と仕事を両立できる制度として導入されました。2009年には育児・介護休業法の改正により短時間勤務制度の導入が各事業主に義務づけられ、2012年7月には、それまで猶予されていた100 …